2010年刊 新潮社
 
小説家の女性とその熱心な読者の男性が運命の糸で結ばれ
幸せな生活を送る二人に過酷な運命が襲う。
異なる設定、登場人物の中編小説二話であるが、
sideAの第一話そして、
第一話を書いたと思しき女性小説家が主人公となる第二話のsideBへと展開していく。
 
 
二話とも会話が中心となって話が進んでいくが、
とにかく会話が自然で違和感がない。
読んでいて気が付くと小説の中に入り込んでしまっている。
 
壮絶な試練の場面でも、
現実を受け入れつつも希望を持って立ち向かう姿を
描ききるところに
この作家の人気の秘密があるのだろう。
(hiroは初めて読みましたが^_^;)
 
そして、
この小説はsideCとも言える一文が最後に付け加えられていて、
読者も思わず「えっ!?」と驚くところで
終わっているのが秀逸!
 
 
読書日時  2017年2月
 
おすすめ度  ★★★★☆
軽く読める。しかし満足度は高い。