新卒入社した会社を辞める決意をした日~なぜゆとりが辞めるか~ | 新卒入社一年半で転職、軌道修正を図る20代のブログ

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現在介護の現場で働いている20代の男です。転職経験もあるので、僕が経験して感じたことも、書いていきたいと思っています。内容は、今後いろいろ変わると思います。

新卒入社した会社を去り、ついに2ヶ月以上が過ぎた。退職のために、駆け回った時期、そして家族や親戚をはじめ、多くの人に支えられながら動いた日々は、濃い日々だった。

この時期に、いろいろな人に会い、長期的な付き合いとなった人は少ないけど、いろいろな話をすることが出来た。

恐らく、人生ではじめて自分の意思で挑戦したことかもしれない。

入社一年半で転職というのは、世間的に悪、最低でも3年だとされることだとわかっていたが、もう我慢ならなかった。


実は先日、高校生の弟が野球部を辞めた。その事について、彼も言っていたが、辞める直接の理由って、語るのがメチャクチャ難しい。というのは、いろいろな要素が絡み付いて、辞めるということになるからだ。

正直、ブラックかどうかで言えば、私のいたところなんて、
『ここで辞めたらただの負け犬!ブラック企業で修行した男の日常(著:楯岡悟朗)』
http://www.amazon.co.jp/%E3%81%93%E3%81%93%E3%81%A7%E8%BE%9E%E3%82%81%E3%81%9F%E3%82%89%E3%81%9F%E3%81%A0%E3%81%AE%E8%B2%A0%E3%81%91%E7%8A%AC-_%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E4%BC%81%E6%A5%AD%E3%81%A7%E3%80%8C%E4%BF%AE%E8%A1%8C%E3%80%8D%E3%81%97%E3%81%9F%E7%94%B7%E3%81%AE%E6%97%A5%E5%B8%B8-%E6%A5%AF%E5%B2%A1-%E6%82%9F%E6%9C%97/dp/4046003650
に比べれば、屁みたいなものだと思う。
しかし、30代、40代が次々と辞め、中間管理職がいない状況だった。

僕のいた会社は、本業は、小売業で、農業資材専門店、農産物直売所をやっていた。
グループ企業で農業生産法人、太陽光発電売電会社、太陽光発電会社を持っていた。
私の入社時、従業員数90名、パートナー500名位の企業だった。
カンブリア宮殿にも出たことがあり、一見良かった。

しかし、僕は、この会社おかしいと感じた。何がおかしかったか列挙していきたい。

1、社長命令で、公共物や、他人の所有する木を斬り倒すほどのワンマンぶり。その為、行政とはよくもめる。

2、ヤギを飼育し、ミルクの販売もやっていたが、専門知識を持つ人がおらず、安全基準をクリアしているのかわからないで出していた。

3、店舗の人は、人によっては、1ヶ月に休みが一度あるかないかという状態だった。農業生産法人は、農繁期の4月から5月になると、朝5時半出勤。夜20時頃まで残業。残業代無し。しかも1ヶ月毎日出勤。休日出勤手当無し。代休無し。

4、入社2ヶ月の子に、イチゴ狩り観光事業の責任者をさせる。しかも、イチゴ栽培も、観光事業運営もした事のない子に。結果、その子は一年経たずで退職。

留学経験あるからという理由で、就労経験無い人を外国に送り、物資調達経路確保などさせる。

このように、人の能力にあった負荷のかけ方というのが出来ない会社だった。プレッシャーによって、人は成長するというが、真面目な人は潰れてしまう。入社一年経たず全滅という年もある程だと聞いた。

5、農業生産法人のビニルハウスで作業中に、10代の社員が倒れ、救急車で搬送される事態が起きたが、こういうケースは日常茶飯事。現場主任が救急車を手配したところ、農業生産法人取締役は、
「こんなことで救急車を呼ぶなんて、ちゃんちゃらおかしい。」と発言。

6、こんな状況で、従業員皆イライラしていて、居心地が悪い。

7、農薬、機械の販売において、人の生命にも関わる商品の取り扱いもあったが、商品知識、機械修理の研修など無いまま、現場入りだった。

OJTねぇ・・・。まあ、そういうものなのかな?でも、自助努力だけではどうにもならないほど、店で聞かれる事って、内容が豊富だった。それまで農業なんてしたことなかった身からすれば、てんでさっぱりなので、思いきって、社長に直訴してみた。

「新人の分際で、このような事を申し上げるのも、恐縮ではございますが、農薬の知識や、修理技術の研修というのも取り入れていただけないでしょうか。

店舗が関東圏、東北と32店舗以上となり、人員が割かれ、技術のある方がどんどんいなくなってしまっております。うちのお客様は、農家の方が多いので、20km先からいらっしゃる方というのは、珍しくありません。それなのに、対応出来る店長がいないという状況です。

自助努力で本を読んだり、機械をいじったりしておりますが、今までやって来て、蓄積された技術を次の世代に引き継ぐことも、会社のためだと思います。

いかがでしょうか。」

このように告げると、

「まあ、農薬の事とか難しいよね。普及所に聞くなり、店にいるお客様に聞くのがいいよ。お客様の方が詳しいから。」

「え?それでは、店で、
「刈払機直して。」
と言ってきたお客様が居たら、
「すみません。この中に、刈払機直せる方いらっしゃいませんか?」
って、聞いて、うちはやって来たんですか?」

「そこは、お客様と信頼関係築いて、誰に聞いたらいいか自分で把握していくんだ。」

と言われてしまった。実は、辞めようと私が強く思ったきっかけは、ぶっちぎりで1。多分、これは多くの方が納得されると思う。

問題は、次に大きい理由が最後の7なのだが、このブログを読まれた方は、どう思うのだろう。

正直、賛否両論あると思うし、あって良いと思う。企業は学校ではない。ITで働いていらっしゃる方は特にそうだと思うが、自分で日々勉強が必要で、それができない人間は辞めていくと。

確かにその通りだと思う。しかし、今まで20年以上、機械、農薬を扱い、農家と関わってきた実績、ノウハウがあるなら、引き継ぐべきではないだろうか。

人手不足で入社2年で店長にしたりなんて状況だったが、修理も、農薬知識も未熟な人しか居なくて、聞かれたことに答えられない状況なら、既存顧客も離れてしまう。

専門店としてどうなんだろうと考えた。この先、どうなるかわからない。年収の上がりも他社に比べ少ないし、社長の性格上、上げるつもりはなく、一族に資産集中させるため、会社の株まで操作していた。

この会社にいて、他社でもやっていけるスキルつくのか。不安だった。もっと言えば、販売職も、農業生産も性に合わなかった。僕は、一年浪人している分、未経験分野への挑戦へもハンデがある。辞めるなら、早めにしないといけないと、心から思った。

こうして、転職活動が始まった。これが入社2ヶ月目のことである。