はい、今日は固定為替相場制の国の財政についてです。


まず固定為替相場制の仕組みのおさらいから。


固定為替相場制は、常に変動する為替に政府が保有する外貨で介入する必要があります。


つまりは、政府が保有する外貨(ここではドルですが)で円を買い戻します。つまり円安に傾いた為替を政府保有の外貨で円を買い戻し、為替を元に戻します。



ここで固定為替相場制の国の事を考えると、為替介入するためには政府保有の外貨が必要です。ところが固定為替相場制で供給能力が乏しく輸入依存度が高い国は慢性的な貿易赤字で自国通貨安に傾きます。すると固定為替相場制を維持するために膨大な外貨が必要で、それが枯渇すると外貨建国債に頼らざるを得ません(もしくは輸入を抑えるために緊縮財政)言うに及ばず外貨建国債は普通にデフォルトします。このように固定為替相場制の国は財政主権がありません。

しかし我が国は政府の保有する外貨は潤沢で、それ以前に貿易赤字が多少かさんでも経常収支が世界8位の約910億ドル(13.4兆円)なので、円安になりにくい要素があります。


こう考えると我が国は

「変動為替相場制の主権通貨国で、自国通貨建て国債のみを発行しているので、財政政策の裁量権が最も大きい幸せな国」

といえます。さて恵まれた財政政策の裁量権、どう使っていくのか?


今日はここまで!では恒例の歌音音符
音符「政府の赤字は、みんなの黒字」😀
音符「政府の黒字は、みんなの赤字」😰
音符「みんなの黒字は、政府の赤字」😉

2024/2/8(累計 1273回)