ヤフードームから駅へ続く道。あと20~30分もしたら賑やかになるんだろうな。そこで、ふと思いました。私が今ここを歩いているのは…、日本シリーズ進出チームの本拠地を後にしているのは、ライオンズがここまで連れてきてくれたからなんだ…。そこにいたのは、オリックスでも日本ハムでもなく、ライオンズのファンである私でした。
シーズン終盤の快進撃の間も、気掛かりだったこと。その輪の中にワクがいない…。負ければ後がない試合を任されたのが、その涌井でした。
「エースらしさ」より「涌井らしさ」を感じることができたら、どんな結果にも納得できると思いました。そして涌井は、シーズン最後に、みんながずっと見たかった涌井でいてくれました。
驚いたのは、同点打を打たれマウンドを降りる時に動けなくなっている姿。ワクの気持ちはワクにしかわからないけど、でも、伝わってくるものがありました。
この試合、心に残るシーンが幾つもあります。
松田選手の盗塁を見事に差した銀仁朗。「打撃がね…」なんて言われたこともあったけど、杉内投手から最初にヒットを放ったのは銀。
中島の盗塁。果敢に攻める姿が今も残像として焼き付いてる。
ピンチの場面で、本多選手の打球をキャッチした熊代。周りの鷹ファンに「どやっ!」って言いたい気持ちで、思わず名前を叫んだw
ホセの先制打。その姿を追って叫んでいたので、杉内投手が泣いてたなんて気づかなかった。
代打に前夜満塁弾の松中選手の場面。一久がレフトフライに撃ち取ってくれて力が抜けた…
カブレラ選手、松田選手を連続三振に仕留めた牧田。「この子ルーキーなんですよ」って自慢したかった。
ピンチを切り抜けた併殺も何度かあった…
鷹ファン360度の、あのヤフードームの空気が、どよんと落ちる瞬間を幾度となく感じました。
こうして、今シーズン最後の試合を見届けましたが、この場所にいて欲しかった人がいます。
去年の失速のきっかけとなった福岡3連戦を、私は球場で見ていました。片岡が痛みに顔を歪め、ベンチに下がってくる光景が忘れられません。ヤフードームで盗塁を決める片岡が見たい。
4日の夜「崖っぷちだな。雰囲気が心配だ。」と呟いたヤス。戦列に戻っていた9月、チームを元気にしてくれたヤスが、CSファイナル進出に貢献した力は大きいと思います。
来年は全国の球場で暴れてくれるよね。
つづく=^ェ^=