昨日は病棟でシャワーを浴びさせていただきました。
身体が動かせなくなってからは家でもずっと出来なかったのでたくさんのお水を浴びられる幸せを感じました。
方法は斬新で、ベッドからストレッチャーに移動し、横になったままストレッチャーごとシャワーするのです。
私はお友達と温泉にもほとんど行った事がないほど恥ずかしがりやなので、半年前の入院生活では頑なに看護師さんに介助してもらうシャワーを断っていましたが、今では恥ずかしさの基準が大きく変わってきました。
今まで自分で当たり前に出来た事が出来ない現実。人様の手をお借りすることにより出来る…
そんな状況を心から有難いなって思います。
病院は病人に優しく出来ているから、あまり不自由を感じずに過ごす事が出来ます。何も考えずに身を委ねていれば穏やかな日々が過ごせるでしょう。
けれど脳転移した原因の癌の治療の事を考えないわけにはいきません。今の治療が終わっても根本的に何も解決してはいないのです。
自分の事だけではなく、家族の事も。
子供達の事、家の事、住まいの事。自分に残された時間とどれくらい動けるようになれるのか、そしてその期間は長いのか、継続するのか…。
寝たきりでも家で過ごせる時間はある程度はあるのか、ほとんどが病院生活になるのか…それが少しでもわかれば選択する優先順位がわかるのにな。
でもわからないのは私だけじゃない。
健康な人だってわからない。
一寸先は闇…
手探りで進んでいくしかないのです。