どもっ!
ギタリストのらくんです。
27歳ぐらいから34歳ぐらいまで、6,7年間ギターを習っていました。(´∀`)
師匠は現在スタジオミュージシャンですが、昔は日本をツアーしたりも
してたお方です。
CDも何枚か出してます。
俺は18才からギターを始めました。
だから習いに行ったときには、すでに10年選手ですね。
腕に覚えはありました。
ライブハウスで演奏したりもしてたし、拍手や喚声、ギター小僧の質問攻め・・・
そんなんで、天狗になってたところもあります。
習っていた所は、時期にもよりますが常に100名ぐらい在籍していた
かなり大きなとこです。
レッスンは週1回/月3回
アコギコースとエレキコースがあり、私は当然エレキコース。
年に何回かお披露目的な生徒によるコンサートがありました。
その時のお話。(前置きなが~)
「あ~今日で何日目?またブラックバード(ビートルズ)の弾き語りかよ・・・。」
「そらとべ(空も飛べるはず/スピッツ)よりマシ。。あれ聴き飽きた・・・。
「ブラックバード聴いてると眠くなるから外行こうぜ・・・。」
外で持参したお酒のミニボトルを飲んで、タバコを吸いながら談笑。
「アコギの演奏、きついなあ。下手じゃないけどさ。」
「あれズルイよな。歌があるから基本コードかき鳴らしてりゃいいし。」
「こっちはソロとかあるしな。そのために俺、ワウ買ってきたよ。」
「俺はタッピングのポジション確認しとかないとな~。いいなぁアコギ。」
師匠「おつかれさま。」
のら&友くん「せんせ~。やっと休憩ですか?エレキは何時から?」
師匠「アコギも聞け!ゴルァ!あいつらマジメにやってんだろがっ!オメーラどうせ、アコギなめてんだろっ!クソがっ!!!」
ヒ~((( ;゚Д゚)))
師匠「やれるもんならやれやっ!楽器も譜面も用意してやんよっ!」
二人「すみませんでした。」
師匠「分かればよろしい。・・・エレキのスモークオンザウオーターも聴き飽きたなあ・・・」
二人「・・・」
うちの師匠、根に持つタイプで結構陰険なことするんです。
ある日、教室に行ってみたら「アコギレッスン(エレキ生徒用)」の張り紙が。
( ゚д゚ )は?なにこれ。
師匠「のら。お前これ受けろ。月謝9000円だけど」
まぁ俺もアコギやってみたかったし、3ヶ月のコースだったから普通に参加しました。
1回目レッスン
師匠「エレキ達人の皆さん、よろしくお願いします。これ譜面です。コードは分かりますよね?」
「そらとべ(空も飛べるはず)じゃん!!!」∑(゚∀゚ノ)ノ
師匠「お前らどうせ、チェンジザワールドとかモアザンワーズ期待してたんだろ。」
(その通りです。こんなん、いくらなんでも簡単すぎ。)
師匠「はい。ワンツー」
コードは簡単だけど、メロディがなんとなくしか、分からない。
歌詞もとちるし。
師匠「はい、グダグダ。練習してきてね。あとコース終ったらコンサートやるんで、曲の準備しといてね。おつかれ」
「ありがとうございました」
誰かスピッツのCD持ってる~?俺、アコギ持ってない、誰か貸して~。
そんな声で一日目終了。
エレキのレッスンも平行して行われます。
師匠「はい。このRoom335のアドリブ行くよ。コード覚えてないと弾けませんよ~。」
地獄開始。
Room335の譜面を眺めながら、スピッツを聴く毎日。
仕事中も、会社のPCを使って歌詞だけを大きくして、印刷したり。
でもまー。腐ったミカンなおいら達。
嫌いなもんはきらい。
アコギを片手にチェンジザワールドやモアザンワーズの練習開始。
3ヶ月はあっという間でした。
やべっ!!曲決めてねぇ。なんかない?アコギの曲で簡単なの!!!
みんな焦りましたが、もう3日ぐらいしかありません。
弾けなくても意地とプライドだけは誰よりも高い、エレキギタリスト達です。
みんな、ガンズのI used to love herとか、エレキアルバムに入っているアコギ曲を選択してた。
この期に及んでみんなに「お!」と言われるようにしたい、腐ったミカン。
ちょっとマニアックで簡単な曲を血眼になって探します。
私が選んだのはKISSのHard Luck Woman。
ベタな選曲だけど腐れ邦楽アコギ野郎は絶対知らない。
ピーターの声は低いから俺でもいける!!!決めた!!
リハーサルを聴いた師匠が一言。
「譜面と歌詞、持ってっていいよ。無いと失敗するから。」
やっぱ師匠は優しい。( ● ´ ー ` ● )
はい、本番入りました。
トップバッターのおっさん。
普段はド派手なストラトでCharとかやっているカッティングの猛者。
師匠が遠くから見つめています。
観客の生徒は「どんな演奏だろう?」と興味津々。
熱い視線が集中します。
演奏開始。
おっさん、声聞こえてねぇよ・・・。もっと声だせよ・・・。
師匠がPAに指示し、マイクのボリュームをアップ。
簡単なはずのコードを一瞬ミスします。
一気に無音。
静かな場内。
あ、、、あ、、、どこから再開していいか分からなくなるおっさん。
1小節手前から弾き始めたけど、今度はメロディがどこから乗るか分からなくなる。
もう見てらんない!(´;д;`)
こんな感じで次々に猛者たちが惨敗していきます。
俺の出番・・・やばい・・・緊張が・・・とりあえず声だな。でかい声。
あと・・・なんだっけ?コードだ。これは絶対間違えちゃいけない・・・。
俺の出番は・・・・?
トリ(最期)でした。
師匠、優しくないよ。
絶対これ、俺を狙い撃ちだよ。。俺に恥じかかせようと・・・。
緊張の上に被害妄想まで出てきました。
次々に猛者が死んでいく戦場で竹やりを持った農民の気分です。
そんなこんなで猛者全滅。
残されたのはプルプル震える竹やり農民。
逃げられません。
ステージに上がります。
スポットライト、暑いから消して欲しい。
客、こっち見んな。どっか行け。
おい。首塚の猛者共。ニヤニヤして手招きすんな。
「早くしろ~」ヤジが飛んできた。
ちくしょう!!!!
やってやんぜ!!!!
Hard Luck Woman
(本物の演奏でお楽しみください)
♪いふゅねばーあーぢゅー♪(師匠、PAに指示)
ププッ
(聞こえたぞ。ブス。)
♪しゆくらーい♪
アハッ・・・
(おまえ殺す)
ククク・・・
(おまえも。)
♪はーらっくうまん♪
場内大爆笑!!!!!
演奏を止めるわけには行きません。
♪いぇーいぇ♪
ギャハハハハハ!
(こんな曲選ぶんじゃ無かった)
生きてて一番長い3分間が終わりました。
(ベタですが、これ以上最適な画像はありません)
最期になんだかわからない拍手が激痛です。
笑いに拍手か?ねぎらいの拍手か?
そんなことはどうでもいい。おいら帰りたい。
アコギ女1「楽しかった~。アコギのほうが難しいんだね~w」
(うっさい。エレキなめんな。)
アコギ女2「え?聞こえなーい。私もピックをギュルルルルル~ッてやりたいな~ww」
(調子にのんな。こら。)
アコギ女3「ジャンプしてバシっ!とかカッコいいよねぇwwww」
師匠「やってみろ」
女達:∑(゚∀゚ノ)ノ
俺「ざまあ!お前らエレキなめんなよ。アンプの使い方も知らんくせに。俺らの苦労を知れ!」
師匠「エレキレッスン(アコギ用)やろう。3ヶ月後に本番な。」
女達:「分かりました・・・」制裁開始
(俺らが惨敗したの見ただろうに。死ぬぞ。ククク。)
信じられないかもしれませんが、続きます。