初日2限目

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ランチョンセミナーは「がん薬物療法イロハ」
この講義はプロジェクターの画面を印刷してくれた資料が配布されたので、よりメモを取りやすかったです。
○がんについて
・がんは遺伝子異常の蓄積によっておこる。
・悪性腫瘍、悪性新生物とほぼ同義。
かに座(cancer)からきているのは、昔乳がん患者の胸が蟹の甲羅のようになっていたところから付けたそうです。
病垂に嵒(岩)と書くのはやはり岩のようなった乳がん患者の胸を見て付けられたそうです。
・固形がん
胃癌、乳癌、肺癌など
骨肉腫、脂肪肉腫など
・血液がん
急性白血病、悪性リンパ腫など
全身のあらゆるところに生じる。
○がんの生物学的特徴
・自律性増殖
勝手に増殖を続け止まることがない
・浸潤と転移
周囲に滲み出る様に広がる(浸潤)
体のあちこちに飛び火する(転移)
・悪液質
他の正常組織が摂取しようとする栄養を奪い個体を衰弱させ、死に至らしめる
痩せたり、腹水など
がん細胞は正常細胞に備わっている仕組みを悪用しているのです。
人の体は約60兆個の細胞で出来ていて、遺伝子は22000個あると言われています。
がんは遺伝子異常の蓄積によって起こります。
がん遺伝子が活性化し、がん抑制遺伝子の不活化が起き、DNA修復機能や免疫監視機構の破綻がおきます。
この遺伝子異常の多くは環境要因によります。
喫煙、感染、肥満など、遺伝的要因は5%程度しかありません。例えば同じ部位のがんが代々罹患している場合など考えられます。
加齢も発症リスクを高めます。
○がんの自然経過
最初はたった1個のがん細胞から始まります。
10の9乗cells(1g)大きさでいえば小指の先位だそうです。その中に10億個のがん細胞があります。この段階では無症状で早期がんレベルです。
検診を受けることで早期発見できます。
進行がんレベルは10の10〜11乗(10〜100g)様々な症状が出現します。
10の12〜13乗(1〜10㎏)1兆個を超えるレベルで致死となります。
がんは発生してから診断されるまでタイムラグがあります。
○がんの転移と再発
がんはリンパ管と血管を伝って転移します。
リンパ節転移:リンパ流→閉じた領域
臓器転移:全身の血流→肺、肝など
がんの微小転移は血流に乗って全身のどこに行くかはわからない。現在医学では診断困難など微小で、術後再発の種になる。
画像に映らない≠がん細胞がない
がんの微小転移は時間が教えてくれる、ただし再発という結果によって。
病気としてのがんではない、細胞学的な理解もしておくと、がん治療の仕組みなどより理解が深まるかもしれません。
次はがん治療の目標と基本方針
根治出来るか否か。
医療者、患者それぞれの視点からバランスを取ります。
メリット:効果がある
デメリット:副作用、時間、お金など
がん薬物療法についてはまた明日に記事にします。
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