あの光景
祖母の姿
いつも短い髪
単車に乗っていた
80歳を過ぎても
子供の頃、毎日泳いでいた川の
橋の上から
単車にまたがったまま
平たい段ボール箱を
持ち上げている瞬間
今となっては、私の想像なのか
傍で見ていたのか
わからない
でもずっと、心の奥に
置いてある光景
生きるということ
ある時には
強い決断力を持つということ
幼い子供だった私が
真っ直ぐに受け取った
傷なのか学びなのか
おばあちゃん
猫、赤ちゃん産んだん?
とは聞けなかった