芸術とは何だろうかという問いがある。
みなさんなら何と答えるだろう。
ある人は爆発だ!と叫ぶかもしれない。ある人は永遠だと続けるかもしれない。
たぶん、考えた末よく分からないねというところで話は終わり、10人居れば10人の芸術があるとかないとか、高田馬場の居酒屋で語られているふやけた会話程にも面白くない結論だけが待っているのかもしれないが、そういう話ではない。
僕は美というものがそれに大きく関係するのではないかと思う。
少年がプロサッカー選手のプレイを観て、ああ自分もそうなりたいと行動へ駆り立てられる感情。少女がカラー印刷されたモデルをスクラップして夢見る自分の姿。そういう衝動にも、もちろん美は潜んでいる。
しかしもっと純粋に言えば、学校の音楽室から聴こえてくる、同級生の下手くそなドビュッシーにも、目を閉じて1番に浮かぶ絵や写真にも、祖父に連れられていく神社や教会静けさにも、美は潜んでいる。
芸術は、あるいはそれは人の営みであるという語源をふまえて語るなら、芸術家はと言っても良い、美を志向することなのではないだろうか。
純粋に美を自分のものにしようとするとき、芸術が生まれるのだと思う。