年が明けてからは彼の家に居た
お酒とお菓子を目一杯買い込んで
外には出ずカーテンも閉めきって
太陽が昇るのも月が昇るのも
無視して
身体を絡めた

そんな生活がいつまでも続いて
私の中はアルコールと彼の吸うタバコの副流煙で
いっぱい
幸せでいっぱい

怠惰という平和は
快楽という地獄は
本当に幸福で
このまま人間らしく死んでいくのだと
彼と二人で朽ち果てるのだと
そういう妄信的な希望に
安らかに絶望して
私はまったく満たされていた

ゆうべ彼の目が黄色くなって
しばらく物が食べられていなかったから
おかしいなとは思ってたんだけど
ついにぐったりとしてしまった
黄疸は間違いなく肝炎の症状で
お酒でそうなる友人は何人かいたから
すぐに分かった
彼は病院へ、行っちゃった

二人の理想の2013年は
そうやって裏切られた
至極身体的な
機械論的な身体の問題で
裏切られた
お酒とタバコと堕落に
彼の肝臓が耐えられませんでしたっていう
もちろん二人は死んでいくつもりだったけど
理想は溶けるように腐敗していく死で
こういう無神経な
身も蓋もないような死は
ダメだった
なんの覚悟もなかったのね
馬鹿の理想だった
でも、その時は本当だったのに
本気だったのに

部屋にひとりぼっちの私は
彼が準備だけして飲まなかった
気持ちの悪い酔い醒ましのカクテルをあおって
気分が悪くなって
下着に毛布を羽織っただけの格好で部屋を出た

大晦日以来の町の空気は
変わらずに冷たいままで
100年も過ごしたような日々は
実は2ヶ月しか経っていなかった
彼の家に転がり込んだときに
自分の部屋は引き払ってしまったし
帰る場所もないまま
私は町の浮浪少女だった