僕は浪人生です。

僕の中には浪人ということに対して先入観というか、自分に対する頑固な戒めのような価値観が転がっています。
大学受験にこの一年をまったく捧げなければいけない。というものです。
つまり頭の中を受験勉強でいっぱいにしよう。ということです。

もちろん、今年限りで合格して夢のキャンパスライフをハッスルエンジョイするための方策だったのです。ですが、浪人生という宙ぶらりんな、金魚のウンチのような立場に立った僕の価値観は、今のところ小腸よろしくひねくれ曲がっています。

予備校で清潔感のあるイケテルメンズを目にする度に、親のスネかじったお金でオサレして楽しいかと叫んでいます。心が。

当の僕は、伸ばしっぱなしの髪の毛でジーパンとTシャツを引っ掛けて清潔感のカケラもない格好をしています。
それを正当化して、眼をギラギラさせながらイケテルメンズを睨み付けているのです。
ふと幽体離脱して自分を眺めては、死んでるなあ、と思うのです。

今、夏期講習期間が終わり、後期の授業が始まるまでしばしの空白期間があります。
このマージンの間に件のイケテルメンズ達は、各々の恋人と、がんばろうね、と囁き励まし合いながら日々自習に励んでいるのでしょう。
今の僕はそれを見ることができません。
心が耐えられません。
というより、再び心の中で鼻クソ野郎ッ!と叫ぶ自分の声が響くのを聞きたくないのです。
この耳を塞いでも聞こえる声がある。


気づくと僕はGEOでDVDを借りまくっていました。


土日を選べば新旧に関わらず一本80円の破格で借りられたのです。
TSUTAYAの100円レンタルの宣伝がチープに思える程の破格。
実際は80円の方がチープなんですが。
映画ってこんなに安いもの?

そんな話は今問題にすべきではないので話を戻します。もとい。

僕の行動誰から見ても現実逃避ですね。
家に引きこもり、DVDを見る。いっぱい見るので夜更かしする。明け方に寝る。昼過ぎに起きてGEOへ行く。
まさに理想的なザ・現実逃避。妄想代理人もビックリ。

ところで、インターネット環境の発展とは著しいもので、twitterや諸々のSNSはこのところスマートフォンの普及なんかも相まって凄まじい勢いでそのネットワークを広げています。
シンガーソングライターの某スガ鹿男さんなどは、CDを売るよりもむしろこうしたネットワークサービスにのっとっての活動が効率的とのお考えからメジャーレーベルを辞め、インディーズ活動をされています。
実際、そうなのでしょう。
そんな時代です。

そんな肥大したネットワークツールに某現実逃避野郎が出会うとどうなるか。
そうです。that's right!

その広大な情報の海を唯だ好奇心という原動力で以て航海したのです。
その結果、僕の興味は膨れ上がり、好奇心はその勢いを増すばかり。
真の永久機関は人間のキュリオシティと見付けたり!!

つまりは、様々な面白いクリエーターの発信するアイディア、作品、その情報なんかを手に入れたんです。

世界はこんなにも生き生きとしていて、僕はただただ屍のように腐っていたのです。

僕の夢もまたクリエーターです。自分の興味ある知識を栄養にしてsomething elseを生産する人です。

今の僕はそんな人間に一番遠い種類の存在です。

自分をカラカラに干からびさせて、そこから更に絞る。
身体の中には水分なんてまったく無いのに、それでも吐き出した、ただの渇いた吐息を、このblogに散らかしているんです。
こんなものは誰の役にも立たないし、誰の興味も好奇心も刺激しない。

無責任な嘘を、模倣をならべているんです。


結論。
僕はこの自分の興味を満たしたい。
これを満たす物はきっと大学受験の範囲にある知識だけではない、もっとストライクゾーンのずれたところにある情報かもしれない。むしろそうである気がする。

今、この時にインプットしておかなければいけないsomething elseがある。
このカラカラに渇いている身体から何をアウトプットできるとも思わない。
そもそも生産するよりも吸収するべき時が、まだ若い、今だ。


だから、勉強はする、大学にも受かるから、いま観たいもの聴きたいもの触りたいもの味わいたいもの嗅ぎたいものを、どうかそのインプットをさせて欲しいと、その許可を、僕の頑固な価値観に申請したい。

その為の、興味や好奇心ではやってやれない勇気を、誰かに与えてもらいたい。
僕は本質的に、受動的な人間だから。
おう、全部一生懸命やってみろよ!と。

嗚呼、ゆかし。