(前話:いつからかの葛藤)


<予言は23行目と24行目で結実した>


「死刑を宣告してください」
 現実に病んだその心は明るさに満ちた行為を表現していたのだ。それは疑問符に縁取られた確定の理論。
「告発しますか?」
「もちろん」
「お金がかかりますよ」
「じゃあやめます」
 愚かだ、此奴は。
 そんなんで、キメル?キマル?
 山のシラクは、唐辛子効果でダラダラと汁を流し続けている。
 部屋。女の子がいる。
 キメル?キマル?
 ハメル?ハマル?
 山のシラクは唐辛子が効きすぎて汁が止まらない。
 やってくれ。
 どうかやってくれ。
 山のシラクは痩せはじめた、いや乾涸らびはじめたと言っていい。汁が枯渇しはじめている。頬がこけている。目玉が飛び出している。
 私の見てる前でなければ許さないよ。
 享年145歳。合掌。右目。私の場合など~それを陵辱されたから、大変なことである。
 生きながらえて、相変わらず性の垂れ流し。
 クスリはどうだい?
 山のシラクは山そのものが鳴るような不気味な声をあげ、全身から骨を突き出しながらまたも死んだ。眼球は爆ぜる寸前、膿のような粘液を滲ませ、皮膚は剥がれ落ちながら微かに残る粘膜に粘る。極めつけはその精液。あまりにも濃縮された、水分のないエキスのみが残されたためか恐ろしい悪臭を放ち、遙か2000回転後に辿り着くことになる天体を統括していた女王が発狂してしまった。その天体ジュラスは突然、統括者を失って混乱した。
 そこで男が現れる。ジュラルミンのごっついケースを抱えているジュラーとよぼうか?ムチを持っているんだよ。
 オレンジの水牛を打って、走らせることができたならば、きっと少女は夢をかなえる。ことだろう。
 そのオレンジのパワーが命を動かすからだ。
 そのパワーと共にかのテシグスが内蔵を埋めたその大地から蘇る。
 オレンジの水牛は鞭打たれ、過労で死んだけれど、その滅びた肉体が生み出すパワーが土壌からテシグスの生命に吐息を吹きかけたのだ。
「我が身が滅びる。あなたが生きよ」
 驚愕と文字のチカラ。
 記号としてのコトバと魔法としてのコトバには天地の差異が生じてくる。
 荒れ狂う死と生の産まれ合いに、目眩を覚えてしまった雷寸。
 次の時代に飛び立つことで人生を蜂起し、事前に除去していたのだ。


(次話:突風が吹いて、暖かいのに凍える。)



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