(前話:そしてどこかへの滑空)


<詠唱と腐臭>


 決して到達しないはずのその静盛る世界に対立した派閥。いわば派閥。敵対している。
 1は雷寸。2は不分明の者。未だその正体つかめずにただ暗闇からしくしくと哀し美しいさざめ泣きが聴こえてくるだけの者がある。
 そこには何もないはずが実はそれなりにあってそれがだが不分明だから始末に負えない。
 爆発せよといわれた。
 滑空。空に黒髪を拡げ、雲間にそれを乱しながら暴力に震えはじめたニューヨークのキャスターは黒人の40センチに貫かれている。股間は血にまみれているし、内臓も負傷している。
 墜つ。無視しないでください、どうか~大切なあなた。
 捲れ上がった大腸の襞に虫がいて、投薬を怖れ隠れている。
「どうか痛みをください」
 すでにその境地。黒髪は拡がっているし、涙は精液と混濁しながらアスファルトに吸われ、突き抜けてまた遙かなるリョーガの大地に赤い実をもたらした。
 やはりだが、愚者は愚者。まるで詩にならず、単なる呻きの発生者としてのみ、その一生を終える。
 奇妙な連鎖。
「細切れの記述をもって我が精神の奥深くに到達し、お前の膣の深奥に到達した私の性器から生まれでるが良い」
 それは才能などではない。詩人に才能などない。イアグストはただひたすらに詠んでいる。だからこそそしてそれ故にその理由のみによって詩人であると言えるのだ。
 世界は
 ボディに衝撃を受けるとき、機内の緑茶が揺れて零れた一滴。本棚から一冊。
 世はイアグストの詠唱で創造されるのだ。
 こんな馬鹿げた日常生活など送れるものか!と言えるのは怒れるのは自信に満ちあふれているからではこれ、当然なく。
 続けているからなのだ。ただあなたのために。銀色の胴を割りましょう。撮影を許可。ぐるぐると万華鏡のように回転しては結び、回転しては離れる。残飯の処理と変わるところはない。いや、厳密にはあるけれど、それはあまりにも微細なのでデングシュリウムの人形でさえ見逃して後々悲涙に暮れる。そも。
 あまりにも大きな亀裂だからこそ、あまりにも突然に運命という輩と対峙する雷寸。


(次話:時空の平坦とクレヴァス)



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