<デングシュリウムの人形>
春夏秋冬雨雷晴風の時を越えて波が立つ。
泡立つ。粟立つ。毛羽がある。
なんというすべての責任が、まさに時代にあるのかと、それならその優しささえ 時代の責任かと、このいじけた惨めな存在すら時代の責任かと、晴れやかな青空さえ時代の責任かと涙紗になびく虫たち声に泣きながら屍臭に似た息を吐くデングシュリウムの人形がそこに立つ。
「メキシコはどこだ、メキシコはどこだ」
阿呆なデングシュリウムの人形はJというが、普段だれもそんな呼び方はせず、49555あくまでもデングシュリウムの人形はデングシュリウムの人形と呼ばれる。
「メキシコはどこだ、メキシコはどこだ」
それだけを繰り返す陰気な腐臭漂うデングシュリウムの人形。
ヴォイス。デングシュリウムの人形。
クレヴァスからの声。泣き声。
駄作。デングシュリウムの人形。醜悪なあなた。
弱い男。弱い脳。弱い肉体。弱い陰茎。弱い意志。
滅。
その濡れそぼる空間にうすいうすいナイフを入れてくるりと回転させればゲリゲリと肉が削れる。皮膚が削れる。血が出る。
泣く。
生きていたいか?
生きていたいのか?
眠らぬのか?
眠らずにいたいのか?
何度となく繰り返す悲劇の螺旋まではまだ遠く、そんな。そんな。
スピーカーから声がして気が遠くなる雷寸。
「だから嫌なんだよ、阿呆は」
涙紗の肉体を暴力で貪ろうという衝動。
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