天才と呼ばれる人間はいろんな人から賞賛される。
そして憧れの対象となる。
でも、命を懸けて自分が進んでいる道にいきなり天才が表れ、圧倒的な力の差に挫折してしまう人もいる。
『疾風ガール』 誉田哲也 著
この本は、
「才能がある人」と「才能がない事に気付き別の道に進んだ人」、
「才能がある人」と「才能がない事に気付き挫折をした人」、
それぞれの関わりが描かれている小説でした。
才能がある柏木夏美は本の題名の通り、疾風のごとく自分の才能を周りに見せていく。(性格的にも猪突猛進の疾風スタイル)
でも才能があるというのが必ずしも良い方向にはいかない。
才能がある人の周りにいる人は、必ず才能のある人の踏み台になっていく。
踏み台になった人は、別の道を見つけるか、挫折して立ち直れなくなってしまう。
誉田哲也さんの本だから買い、本の最初の方はどこにでもある日常の風景を描いていたから、「お、楽な気持ちで読めるぞ」と思っていたのですが、物語中盤から内容はガラリと変わってしまいました。
前半は「才能」が周囲に与える明るい側面、でも後半は「才能」が周囲に与える暗い側面を見事に描いていました。
面白かったです。
誉田哲也さんの本は、前にも書きましたが物語の展開も面白いですが、何よりも人物描写が素晴らしいと思います。
その人物の心の声を見事に表現していて、シリアスな場面でもどこかクスッと笑ってしまう表現があるのが好きです。
かなりオススメの本です。