僕は野球の野村克也さんの本をよく読みます。
それほど熱心な野球好きでない僕でも、とても面白く感じます。
野村さんはとにかく理論的。
野球は「頭のスポーツ」と言います。
そんな理論で解説してくれるプロ野球の名場面、名試合はプロ野球選手、監督として生き抜いてきた人でしか語れない説得力があります。
また、自分で編み出した野球理論も目から鱗の観点が盛りだくさんです。
例えば、野球はそもそも打者不利のスポーツであるという。
その証拠に長い歴史の中でも打率4割を超える打者が存在しない。
つまり10回の打席で3回安打を打てれば上々という結果が残っている。
それもそのはずで守備側がボールを保持して競技が始まるのは球技の中でも野球とソフトボールとクリケットぐらい。
野球において攻めているのは打者ではなく実は投手だけなのだと。
言われてみればその通り。
納得してしまいます。
そして、そんな打者不利が前提の野球と認識したうえで、野村さんは打者として生き残っていくすべを考え、次々にその理論を構築していきます。
そのプロセスと理論は、野球のみならず人生の教示をたくさん含んでいるように感じます。