先々週の日曜日、NHKスペシャルでボクシングのスーパースター マニー・パッキャオを特集した番組が放送されました。
題して 「"世界最強"伝説 ラスベガス 世紀の一戦」。
日本人にほとんど知名度のないパッキャオをスポーツドキュメンタリー枠ではなく、NHKスペシャルで取り上げることに驚き、期待をもって視聴しました。
内容としては、ボブ・アラムというパッキャオのプロモータ(興行師)の視点で、ビジネス観点で構成されていた事が斬新でした。
パッキャオが1試合数十億円のファイトマネーを稼ぐスーパースターとなった軌跡、宿命のライバルマルケスに衝撃のKO負けを喫するまでを描いていたのですが、背景にあるのはボクシングビジネス。
なぜ、観衆がこれほどまでにボクシングに陶酔するのか。
そして、それを演出するプロモータ達の動き。
パッキャオは、敗戦やKOを恐れず、強い相手をなぎ倒し、スーパースターの地位を手に入れ、それでも観客が求めるスリリングな相手を求めて闘い続ける。
その姿は、ファンを魅了し、たとえKO負けしようが、次はその逆境を打破してくれるのではないかと期待させ、その商品価値は落ちることはない。
敗戦後、祖国フィリピンに戻ったパッキャオをこれまで以上にフィリピン国民が大歓声で迎える光景は感動を覚えました。
ボクシングの世界は一度負けると、不思議と下り坂が止められない。
でも、パッキャオならその流れすら変えてしまいそうな気がします。
そんなスーパースター パッキャオを生み出したのもアメリカの巨大なボクシングビジネスが背景にあるんですね。