結局はなんでもいいんじゃないか。
と呟きながら買った焼きいもを赤いもみじの絨毯の上で頬張るのだ。
秋は木々の葉が色付くのが好きだ。
空の青と、もみじの赤が同じ視界に入ると気分がいい。
ロマンチックな気分に浸っている私に黒い野良猫が脚に擦り寄ってくる。
野良猫のおかげで視界に入る色が乱れたのは言うまでもない。
ふと頭に過ぎった言葉を口にしてみる。『あなたも一人ぼっちなの?』
なんて、ありきたりな台詞を。
野良猫は私の台詞などお構いなしに向かいのベンチに座る。
公園の時計に目をやると時刻は16:28。
30分まであと2分。もう家に帰らなくては。
それにしても陽が落ちるのは早いものだ、と冷め切った焼きいもを食べながら思う。
少し前まで私の視界の色は青と赤だったのに今は赤と赤になってしまった。
「今日」という二度と来ない日が終わる印だ。
家に帰って蜜柑を食べよう、
さようなら、今日の私。
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