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前回はゆるソーシャルデトックスをしてみたら頭に余裕ができたよという話を投稿しました🦔💨
気になる方はぜひこちらもご覧ください💁🏻♀️
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最近、原田マハさんの短編小説集『常設展示室』を読みました。
どの話も本当に素晴らしかったです。
将来の親の介護のことを考え、自分の将来のことを考え、
最後のお話では思わずボロボロと泣きながら読んでいました。
アートを軸にしながらも色んな示唆に富んでいて、素敵な本だったなぁと思います。
原田マハさんは、美術館の企画立案やそこに展示する作品を集める"キュレーター"であったり、ニューヨーク近代美術館(MoMA)で働いたりした経験から
アート、特に絵画を絡めた小説が得意な方です。
『本日は、お日柄もよく』など、アートは出てこない作品もあるのですが
私はアートが絡んだ作品のほうが、より好きです。
もともと美術館に行くのが好きなのですが、
残念ながら絵を見てもあんまり何かを感じられるタイプではありません。
美術館という空間自体のほうが好きかもしれません。
だけど、原田マハさんの小説を読むと絵の奥にあるストーリーが追加されるので、
理解とまではいかないけれど、絵や画家に対する興味が深まります。
『たゆたえども沈まず』を読んでゴッホが大好きになりましたもん🥰
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情報に騙されないようにするためには自分で数字を読めるようになるといいと思います。
まだ数字には表れていないけれど、たしかに人々の間に流れている空気を知りたい時は小説を読むといいと思います。
(逆に小説家とは空気を言語化できる人だと思います。)
まだ言語化されていないけれど、たしかに吹き始めた風を知りたい時はアートを見るといいと思います。
(そして、何か捉えようのないものをそれでもなんとかして表現しようとする人がアーティストです。)
だから感度の高い人はアートに触れにいくんですよね。
私は感度は全然なくて、それでもそういう人に憧れて美術館に行ったりしました。
たったひとつの経験なんですけど、
それこそ日本版MoMAのような東京都現代美術館(MOT)の話です。
今からはちょっとさかのぼった時代のダダやキュビズム、シュルレアリスムのような絵画になると解説がいっぱい出ていたりするのですが、
MOTのように今まだ生きているアーティスト達の作品が並んだ空間は無秩序すぎて
とてもじゃないけど何も理解することが出来なくて、ただただ「わからないけどなんか不思議な空間だ」ってことだけ感じて帰りました。
それから何年か経った時、
私は中田ヤスタカ率いるCAPSULEという音楽ユニットが好きなのですが、
そのCAPSULEが『CAPS LOCK』というめちゃめちゃ理解するのが難しいアルバムを出してファン達を騒然とさせたんですよ。
CAPSULEといえばクラブミュージックで、踊るための音楽という感じなのにこれじゃ全然踊れないよ!みたいな。
でもその『CAPS LOCK』はアルバム全編通して、まさにMOTで流れていた風と同じだったんですよ。
何を表現しているのかは未だにわからないけれど、最先端の人たちはやっぱり同じ風を感じているんだなぁと思いました。
CAPSULEに関連でさらに話させて頂くと
中田ヤスタカのイベントが地元であったのですが、
その時、テディベアに埋め尽くされたような服を着た金髪の女の子が印刷された紙が配られていたんですよね。
これ、普通にコピー機で印刷したでしょっていうような紙。
それが実はCDデビュー前のきゃりーぱみゅぱみゅだったんです。
私はきゃりーが出ている雑誌を読んだことがなかったので、全然知らなかったのですが、
ライブの終盤、ヤスタカが「今度僕のプロデュースでデビューするので聴いてください」と言って流したのがPONPONPONでした。
初めて聞く曲なのに、クラブの大爆音で聴くPONPONPONはかっこよすぎて、
PONPONPONのリリース日は仕事が終わったら、家に帰るまでガマンできなかったので、街のwifiを頑張ってつないですぐにダウンロードしました。
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そうやって吹き始めた風は感度の高い人たちによって色んな方法で表現されています。
だけど私はそういうものを見ても全然理解が追いつかなくて。
だからこうやって、少しでもアートをわかりやすく教えてくれる原田マハさんの小説が好きなのです。
本日も最後までお読みくださりありがとうございました🙇♀️