毎週 土曜日の朝 7:20~のNHK-FMは「ウイークエンドサンシャイン」。私は、いつも楽しく聞いている。
お馴染み ピーター・バラカンのMCで1月28日の今日は英国の ロックバンド ザ・スペシャルズ(The Specials)のオリジナル・メンバー テリー・ホール(Terry Holl)が昨年12月逝去されたとの事で「テリー・ホール追悼特集」でした。番組の中頃、典型的な英国のスカバンドのメンバーだったテリーが歌い出したのは「風の囁きWindmills Of Your Mind」。
この曲を聞くと私の心は動き出してしまう。
「風の囁き」は1968年公開のアメリカ映画「華麗なる賭け」の主題歌。
監督:ノーマン・ジェイソン 主演:スティーヴ・マックイーン、フェイ・ダナウェイ
作曲はミシェル・ルグラン、作詞はアラン・バーグマン、マリリン・バーグマン夫妻。アカデミー賞主題歌賞を獲得したアメリカ映画にしては洒落たサスペンス・恋愛映画。
この主題歌を歌っていたのはノエル・ハリソン。映画の中ではマックイーンがグライダーに乗って空を飛んでいるシーンで使われている。
世界的にはダスティ・スプリングフィールドの歌唱で大ヒット大女優のバーブラ・ストライサンドもカバーしている。その他大勢の歌手がカバーしている。
作曲のミシェル・ルグランはモーツァルトMozartの「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲変ホ長調」の第2楽章からメロディーを借りて作曲したと言われている。
そして、
この曲の英語の原詩や日本語直訳詩、フランス語詩や日本語直訳詩も手許に有るがブログが長くなるので私が好きな
高野圭吾氏の日本語訳の詩を紹介したい。
高野圭吾氏は詩人でもあり、シャンソン歌手としても特異な存在感を有し、多くの訳詩を手掛け、自らも歌っていたが2005年12月19日 心臓欠陥に依り71歳で亡くなられた。訳詩された曲は、多くのシャンソン歌手により歌われている。
今、此のブログは亡くなられる少し前に東京・新橋駅前のビル内に在るライブハウス「ミュージックサロン シャミオール」で開催されたリサイタルのCD2枚組」を聴きながら書いている。
風のささやき
作詞:M.&A.Bergman 作曲:M.Legrand
日本語詞:高野圭吾
風のささやきに 意味など何もない
けれど花をそよがす 春の風に
海を皺立たせる 夏の風に
金色の木の葉をはく 秋の風に
吹雪を運ぶ風 冬の風に
寂 しい音でまわりつづけている
心の中のこの風車
鍵をかけ忘れた半開きの
扉の向こう側で まどろんでいる
忘れかけた昔の夢の数々
風ははげしい音でその扉を
驚いてふりむく私の胸に
寂しい音でまわりつづけている
心の中のこの風車
風は流れるだけただ吹くだけ
短すぎる夏を嘆いたとて
秋の訪れはもう止められない
終わりのない季節の流れには
忘れられないいくつかの言葉
忘れられないいくつかの名前
忘れられないいくつかの顔が
漂いながらやがて消えて行く
風のささやきには意味などない
でもきこえてくる かすかな音で
まわりつづける
心の中のこの風車
※ Youtube で多くの歌手の「風の囁き」が聞けますから、是非 お聴き下さい。
Monsieur_m 記