オジウェー族の血をひき、ブラックウルフというインディアン名をもつ男は,自己の基盤を喪失しアルコール依存症に陥るが・・・・風の精霊により自分を取り戻したという。
文明に襲われ殺された先住民の子孫が文明に犯され酒に溺れる。
AAという断酒会に通い大学院に通い依存症の研究をしながら気づいたことは祖先の言葉だったようだ・・・・
メディソン・マン<呪術医>は言う。
「恐怖そのものに傷つけられることなどあるものか?
あなたが恐怖に動かされなければ恐怖はあなたを傷つけることはできないのだ。
みずから恐怖にのみこまれてしまったら恐怖があなたの主人になる。」
恐怖に立ち向かう伝統がアメリカ先住民の伝統の中にあったことを知ったブラックウルフは、インディアンの癒しの技術の手法と哲学が素朴な言葉の中で語られ、現代の多くの悩める魂をあるべき場所へと導くという。
精霊の言葉を聞くようになったブラックウルフは、数多くの文明に侵された人々を助け続けているという・・・・・
風の精霊の言葉を詩にしながら・・・・
あなたが本来の自分であること。
宇宙に対してあなたにはそうある責任がある。
自分の本当の姿を思ってあなたがぞっと身震いするなら身震いすればよい!
あなたは壊れやしない。
怖れずにはばたけ、自分自身になれ!!
あなたの心の中の家にやすらぎがある。
急げば急ぐほど、あなたは家から遠ざかる。
家から遠ざかるほど、心は空っぽになる。
この空虚さが心の中にいっぱいになると、外に代わりを求めるようになる。
中毒、またの名をアイデンティティの侵食への扉が大きく開け放たれる。
頭をあげよ
目をあげよ
すべてを尊重せよ
何もおそれるな。
あとは精霊世界が面倒を見てくれる。
あなたという存在の中心
内なる井戸に立ち戻れ
そこでは、あなたたちの祖父たちや祖母たちがささやいている。
ここがあなたの心の中心
あなたの精神、肉体、魂の結び合ったところ
ここはあなたを惑わす欲望や
恐怖のはざまの空白地帯。
ここでは、自己から目をそらされることはない。
あなたの心臓の鼓動の中の大いなる精霊に耳を傾けよ。
あなたいう存在の中心に立ち戻り耳を傾けよ。
「アメリカンインディアン 聖なる言葉」
ブラックフルフ・ジョーンズ&ジーナ・ジョーンズ著
加藤諦三 訳・解説
(-∧-)合掌・・・耳を澄ませば・・・・