子供が美大に行きたいと言い出した時、まず迷ったのはこの問題でした。


娘は進学校に通っていたので、普通の受験だったら先輩方が残してくれた豊富なサンプルがありましたが、美大となると、学校に聞いても全く分からず、情報源は他に頼るしかありませんでした。


ケース1. 現役デザイナー(娘の友人のお母様)

高2から、すいどーばた美術学院に通って、タマムサのデザイン系。


ケース2. 現役の作家さんで藝大の講師

進学校から、タマムサのファイン系→東京藝大の院→作家活動。

タマムサのデザインなら就職には困らないだろう。デザイン系は浪人せずに、現役で入れる学科に入って、やりたい事をすれば良い。

作家になりたいなら、東京藝大のネームバリューは大きい。東京藝大は、大学からよりも、専門分野だけで受験できるから院からが入りやすい。

(専門分野だけで入れるから、院からのほうが入りやすいというのは、東大と同じだなと思いました。かなりハイレベルな話だと思います)


ケース3. 建築家

公立大学建築科→東京藝大の院→有名建築事務所→各種賞を取る→独立

大学の時には教授からよく怒られていたが、藝大の院に入ったら、藝大の教授からは褒められた。賞を取ったら、よく怒っていた大学の教授からも褒められるようになった。教授ではなく、自分の感性を信じた方が良い。


ケース4. 文字デザイナー、服飾デザイナー

タマムサの建築科。在学中に文字のデザインに興味を持ち、テレビのタイトル文字や、球団のユニフォームをデザイン。

興味は変わることもあるから、最初にどの学科を選ぶかはあまり重要ではない。


ケース5. タマムサ卒業後数年の若い方。作家活動しながら、専門学校の美術講師&アルバイト。

すいどーばた美術学院→タマムサデザイン系不合格で、女子美デザインに入学→タマムサデザインを再受験して合格。

デザインの仕事をするなら、タマムサのデザインが良い。周囲の人や環境が違った。


ケース6. お子様が、タマムサデザインに現役合格

進学校で英語は早慶に行かれるレベル。高校1、2年の時に英語をしっかり勉強しておけば、高3で実技だけに取り組める。予備校は、第一志望に合格を沢山出している所を選ぶのが良い。


と、6人しか周囲にいませんでした。


我が家は就職ありきなので、娘が友人経由でケース1のお母様に色々リサーチして、タマムサのデザインを志望に決めました。


その後、ケース2〜6の方に私がリサーチして、在学中に他に興味が移れば、それも良し。万が一、作家になりたくなったら(なれる自信ができたら)、院進を目指せば良い。と思うようになりました。


予備校に入る時期

(現役合格を基準。天才系は除く)


東京藝大

高校1年生の時に、基本は身についていて、技術を上げていくレベルに達している。→高校1年生から、予備校に毎日通う。(もしくは学校の美術部などで同等の環境がある)


藝大は、通常2〜3年浪人すると言われるのは、2〜3年必死に絵を描いて身につけるレベルの目(物の捉え方)と技術が必要なんだと思います。

それを、高校1年生、もしくはそれ以前から取り組んだ方が現役合格しているのかと思います。その頃から、本気で美術の道に行こうと思う事は難しいから、現役合格が難しいのでしょう。


多摩美、武蔵美

高校2年生の冬季講習あたりから、毎日通う。


娘は、高校1年生の冬から週2(3?忘れました)で予備校に通いましたが、その頃は、今から思えば、毎日通う藝大を目指す子に混ぜて貰う感じでした。

芸大を目指すのでなければ、高2の冬までは、予備校は不必要だったと思いますが、時間がたっぷりあったので、高3の秋を過ぎた辺りには、タマムサ合格レベルに仕上がるので、受験期にハラハラする事はありませんでした。


入試は、準備期間の長さと、予備校のレベルと、本人のやる気次第というのは、一般大も美大も変わらないのかなと思いました。