Marcel Coenen
Colour Journey

オランダのギタリスト、Marcel Coenenのソロアルバムです。彼はSun Cagedというバンドで活躍しているようです。


サウンドとしてはメタル・ハードロック・フュージョンといったスタイルを組合せながら、バンドモノ・ギターインストの両方をやっているという形です。ゲストに恵まれたソロアルバムとも言えるんじゃないでしょうか。全体を通して非人間的メタルみたいなものはなく、非常にメロディアス。様々なタイプの曲が収録されているのでカラフルなアルバムとなっています。メタルが苦手・デス声が苦手という人以外にはオススメ出来る内容だと思います。(メタルの曲・デス声が一部収録されていますので)


個人的な印象としては非常にスウィープを多用する人だな、と。しかも、このスウィープが超絶的でどう弾いているのかよく分からない程です。テクニカルと言われるだけあり、テクニック的に万能な人のようで、それが幅広いサウンドスタイルに繋がっているのかもしれません。


ヴォーカルが??な所もあったりしますが・・・。


1. Waiting


スピード感のあるメロディアスなメタルで非常にクール。Andersonのヴォーカルも渋い。ギターソロ部分のMarcel必殺のスウィープは超絶。どう弾いているのか分からない。


2. Abstract Impact


メタル系ギターインスト。やっぱりソロではスウィープ。


3. Patron Saint


メタル系ザクザクリフが入っていると思いきやバッキングでアルペジオが入っていたりと、メロディアスな曲ですね。


4. Bella Mira


ギターインスト。シンセパッドによるコードバッキング・ギターのメインメロディに絡む鉄琴系シンセ音によるメロディ、そして主役であるギターフレーズが熱い。癒し系楽曲と思わせながらギターがロックで熱い曲と言えます。


5. Traumatized to the Bone


言うなれば、メロディック・デス・メタルでしょうか?アルバムの中で最もヘヴィな曲である事は間違いないでしょう。ヘヴィで複雑なギターを刻んでいます。唸るような男性の低いデス声とクリーンな女性コーラス(Collen Gray)の対比が印象的。


6. Skill Factor


これはフュージョンですね。メインを弾くギターの後でコードカッティングが雰囲気を出しています。音的には少しハードロックよりではありますが。


7. That Moment


Collen Grayによるヴォーカルで、爽やかでポップな曲。ポップです、ポップ。

8. Shrink


同じギターパターンとシンセプログラミング・リズムセクションで出来ている曲ですが、ただでは済まされていません。ポイントポイントで変拍子をかましながら、非常にクールなギターインストに仕上がっています。

9. V(erbal) D(efense) M(echanism)


ヘヴィに回帰。「ア~ア~ア~」というダルそうなヴォーカルが印象的な面白い曲です。他のヘヴィな曲に比べて異なるタイプの曲ですね。

10. New Race


メロディアス且つスピード感溢れるメタル・ギターインスト。此処でも・・・というか、此処ぞとばかりに超絶スウィープが炸裂しています。


11. Still Bleeding


エンディングを飾るに相応しい曲。女性ヴォーカルをゲストに加えたロックバラード風の曲。ピアノ・シンセ・ギターなどでドラマティックに盛り上げてくる曲です。