April 1, 2006 @Radio City Music Hall, NY

Dream Theater
Score: 20th Anniv World Tour Live Octavarium Orch
初のオーケストラとの融合を試みたライヴ作品です。Dream Theaterの演奏はいつもながら・・・というか流石でした。ホントあれだけ長丁場あれだけ弾きまくってミスらないのはバケモノです。

それから武道館の時に比べて増量し過ぎです。何がって??体重が!!(爆)特にラブリエとペトルーシ。武道館の時あんなにゴツくなかったよな?まぁ、武道館の時ってラブリエが異様に痩せて見えたもんな。あれがノーマルって感じか。ペトルーシは明らかに腕がゴツくなってた。自分が減量中だからやたら人の体型気になる(笑)あとペトルーシ髪バリバリに固めてんな。顎鬚長過ぎ(笑)ちっと切った方がいいんでない??(笑)


さて、大事な中身です。演奏は先述の通りのバケモノ振りです。第一部の楽曲構成としては少し微妙。いや、貴重な曲群が聴けたからファンとしては喜ぶべきか。まぁ、盛り上げて静めてという感じは武道館の方が構成は良い感じでした。第二部は初のオーケストラとの融合という試み。"Six Degrees Inner Turbulance"の壮大な組曲を丸々とそして"Vacant"と"The Answer Lies Within"と静めながら"Octavarium"の流れに持ち込み、"Sacrificed Sons"で鎮魂、"Octavarium"と超大曲と持って来、アンコールの"Metropolis"でフィニッシュ。第二部の流れは完璧です。最後に"Metropolis"を持ってくる辺りがニクイ。


"Six Degrees"の"Overture"など聴いているとオーケストラ演奏がイマイチ。音が「?」だったりするんですね。バンド+オーケストラ形態になって良い感じになってきました。ただバンドとオーケストラの音の大きさを考えた場合、オケの音が少し弱いんです。例えば"Sacrificed Sons"のStringsのティラティラ、ティラリってのが聴こえてこない。まぁ、それも先述の事を考慮すると仕方が無かったかもしれません。


今回のDVDの見所を言いますと、やはり"Vacant"~"The Answer Lies Within"~"Sacrificed Sons"~"Octavarium"ですな。特に"Sacrificed Sons"の盛り上がりはかなり見所です。ポートノイの鬼ドラミングは見物。"Octavarium"のペトルーシも見物ですが、今後理想的なオケとの融合が果たされる事を希望して、今後の楽しみとしておきます。


Dream Theaterというバンドとオーケストラとの融合というのは前々から期待してて、そしてその理想的な融合が可能な数少ないバンドだと俺は思ってます。ただ、今回理想的な融合は果たされませんでした。まぁ、仕方が無いですね、まだ1回目なんだし。だからこそ、このバンド+オーケストラの試みを今後も続けて欲しいです。



[以降は読みたい人だけ読んでください・・・。此処まででも十分長いからね~。]


バンド+オーケストラというのがなかなかうまく行かないっていうのは、よく分かるんです。まず、楽曲がやはり最初にある程度それを想定して作ったものでないとうまく行かないという点(丁度良いバランスを保つにはこれは必須)。次にバンドの特性(演奏などの問題)。この二つに関してはDream Theaterはクリアしていると思います。三つ目の問題はオーケストラ団員などクラシックの連中はポピュラーミュージックに対して強い偏見などを持っており、非協力的である事が多いという事です。これが最大の問題です。


従って、今回の"The Octavarium Orchestra"結成にしてもかなり困難だったのではないかと考えます。幸運にも参加して貰えたという形で結成する事が出来たのかもしれません。また、融合という意味では更に困難な事があります。バンドはドラマーの刻むビートを基準に演奏します、一方でオーケストラは指揮者の指揮を基準に演奏します。つまり、理想的な融合を果たす為にはドラマーと指揮者の意思疎通が最重要事項となります。これを果たすのは当然ながらかなり困難です。


それでも私はバンド+オーケストラの理想的な融合を願ってやみません。そしてそれを実現出来得るのはDream Theaterではないかと思っているんです。そういう訳で今後に期待します。いつかクラシックの人々にもポピュラーミュージックを正当に評価して貰い、歩み寄りがある事を期待します。