日本では余り知られていない、ケルティックロックバンド、IONA。Amazonまでも「イオナ」になっていましたが、正式には「アイオナ」のようです。このバンドはケルト系の民族音楽を交えつつ、シンフォニックロックに仕上げられた、幽玄で美しいサウンドが特徴的です。ヴォーカルのJoanneはかなりの美声で、美声好きな人はこれを聴いただけでもお腹いっぱいになるんじゃないでしょうか?更に、どのアルバムもかなり作り込まれているので、全体的にクオリティー高いです。殆ど日本では知られていません。名前を挙げても反応してくれる人が居ませんでした。とても残念。

ちょっと前にIONAのDave Bainbridge(guitar, bouzouki, keybord, programming)とTroy Donockley(uillean pipes, irish whitsle, bouzouki, guitar)が来日したらしいです。またしても行けなかった。
また来てくれい…。

bts

Iona
Beyond These Shores

このアルバムはIONAの3rdで、俺が思うにIONAの作品ではかなり聴き易いアルバムだと思います。入るには多分これがいいと思います。歌ものが豊富なので。


1. Prayer on the Mountain
2. Treasure
3. Brendan's Voyage (Navigatio)
4. Edge of the World
5. Today
6. View of the Islands
7. Bird of Heaven
8. Murlough Bay
9. Burning Like Fire
10. Adrift
11. Beachy Head
12. Machrie Moor
13. Healing
14. Brendan's Return
15. Beyond These Shores


まず、通して聴くのがいいと思います。7曲目はこのアルバムではキラリと光る大作です。尺は確かに長く、インストの場面も長いですが、ヴォーカルの入るポイントが的確で、且つそれぞれのシーンに聴かせる所を作っているので飽きない。良く出来た曲だと思います。


インスト曲は全体的にケルト音楽の要素がかなり入っていると思います。非常に繊細な作り込みがなされています。これはアルバム全体の雰囲気もそうなのですが、壮大というよりも繊細という印象を受けます。


2,3,4,5,9,13,15は歌モノで、とっつき易いと思います。どれも、Joanneの美声が素晴らしい。2曲目、5曲目、13曲目は「IONA節」という感じ。こういったアコースティックギターをかき鳴らすタイプのフォークソング的な曲は1stアルバムから入っています。特に好きなのは"Burning Like Fire"と"Beyond These Shores"。まず、"Burning Like Fire"。笛の音(フルート??)がとても美しく、その上Joanneのヴォーカルが聴かせます。そして"Beyond These Shores"。この曲はJoanneの美声が響き渡る名曲です。正に鳥肌モノですね。ほぼ独唱です。途中からピアノが入りますが、伴奏という感じで入れられるものではありません。アルバムの最終曲で、聴き終わった後に余韻が残る一曲です。


このアルバムも一つのコンセプトに基づくアルバムなので、やはり順に聴くのが良いのではないか、と思います。そうすることによってストーリー性が見出せるように感じます。


ちなみにこのアルバムには、あのRobert Fripp氏がスペシャルゲストとして参加しています(!)