この間「魔界転生」を見た。深作版じゃなくて窪塚版ね。
「魔界転生」では深作版の方が評価が高いみたいなのだけど、とりあえず見たのは窪塚版です。有名な武芸者が出てきて殺陣が多かったので、それなりに楽しめました。見る人が見れば物足りないかもしれないけど。
出てきたのは柳生但馬守宗矩、柳生十兵衛三厳、荒木又右衛門、宮本武蔵、宝蔵院胤舜。荒木又右衛門と宮本武蔵はもうこの時代には死んでいるということになっていて、天草四郎時貞の秘術魔界転生によって蘇り、柳生十兵衛に襲い掛かる。柳生但馬守宗矩と宝蔵院胤舜は生存していたが、天草四郎時貞と永遠の命を得るという条件で契約し、魔界転生が施されるという形で、柳生十兵衛に襲い掛かるという風になってました。魔界転生の舞台となってるのは三代将軍徳川家光の代の江戸時代ということなのだが、その頃だと他にも柳生兵庫助利厳とか松林左馬助とか小野次郎右衛門忠明も居てたと思うのだが出てなかったのは残念。他にも伊藤一刀斎を魔界転生させても良かったのに。
しかしこの時代ってホント剣豪百花繚乱って感じだな。こんなに有名武芸者が出るのはあとは江戸末期くらいだと思う。一刀流中西派の隆盛あたりくらいから幕末迄。まぁ、江戸末期の有名剣士とかはこの時代の武芸者とは異質ではあるんだけれども。

柳生兵庫助利厳は柳生の初代柳生石舟斎宗厳に似ていたと言われ非常に強かったらしい。尾張柳生の祖。松林左馬助は家光から「蝙蝠のような身軽な動きをする」と評された武芸者。小野次郎右衛門忠明は一刀流小野派の開祖。柳生十兵衛相手に圧倒的な強さを見せ、将軍家指南役の宗矩に向かって「真剣で稽古した方が良い」などと言ったらしい。

魔界転生での宮本武蔵は木刀と真剣の両方を持ち現れるのだけど、白い長髪に白い鬚、白い服で白で統一されており、物凄く神聖なイメージがあった。バガボンドなんかでもそうなのだけど、宮本武蔵は結構汚れてるイメージがあるんだが、(実際体を洗うことが余りなかったというから汚いんだろうが)それと少し違って面白かった。正に剣聖という感じ。残ってる武蔵の絵なんかは正に仙人のようでこれと近いように思う。
しかし、宮本武蔵というのは後に絵画・書の才能も開花させている。真に凄い人というのは一つに特化しておきながら他でも多彩な才能を見せる。俺はやっぱりそういう人を見習いたい。自分は何に特化しようとしているのかかなり謎だけど。まだまだ特化できていない。まだまだだ。

しかし、何であんなに天草四郎時貞ってダークなイメージがあるんだろうねー。サムライスピリッツとかでも悪の親玉だったし。るろ剣アニメ版でも天草四郎時貞の子孫が敵役で出てきてたし。