8月2日(金)19時
能meets北浜「千手」解説開催しました。
この「千手」は林本先生が高校時代に学校の芸術鑑賞会で見たという思い出深い作品。
ただ、その時にガッツリ能にハマって…というわけではなく、能楽の道を進むのはまだこのあと、大学時代の部活からです。
でも一瞬一瞬の動きや音などは印象に残っているとお話されていたので、この曲をいざ能楽師となって先生が解説されるとどんなふうに捉えられるのか、その時のお話も併せて聞けるのではと、楽しみにしていました!
暑い中皆さまご参加ありがとうございます。
まずは能meets能カカリの御礼から
そして大阪薪能の宣伝。
「千手」というタイトルのお話、歴史背景のお話。
「千手」は人の名前でしたね
能のタイトルのつけ方も面白いところです。
先生がご持参されつけて見せて下さった「カラ」
なんと、先生お手製のものでした。
先生の役はツレの重衡(しげひら)
だしおきという演出での登場。
そして蔓桶へ腰かける…という時に蔓桶と、その座り方や流儀の違いで解釈が違うお話など。
自身が舞台を観るときも参考になる、道具の使い方、座り方による違うです。
それを思ってみると、見え方がまた全然違いますね。
かなり長い最初の謡の解説をしたのちに「大阪薪能」では小書きがつくため、この部分は大幅に省略されるそうです。
ここでも面白い「小書き」について江戸時代の余談を聞かせて下さいました。教科書には載らないこういったお話が聞けることも楽しみのひとつです(だから時間が延びるのかもしれませんが…)
小書きが付くとだいたいが上演時間が短くなるのですが、
なんと今回は順番も変わるとか
そして、登場してからの位置も変わるそうです。
能独特の距離感、そのお話も興味深いものでした。
そして、物語が進む中での「千手」の気持ち
またワキの座り位置で感じ取らなければいけない「意味」
知らなければ見逃し、聞き逃し、をしてしまいそうな部分。
ただそれも「ひとつの答え」に絞るわけではなく、先生からの問いで終わったり、あくまで「こういう見方ができる、という提案だったりします。
印象深いクリ・サシ・クセの部分
8月12日の小書きでは省かれるそうです…
でもまたこれはいつか省略されてないものを観た時に、どういう違いを感じるのかも楽しみにしたいです。
最後の重衡の動き…
当日まだどうなるかはわからないそうですが、ここもどちらの演出になるか…見てみたいところです。
そして後日談へと続くラスト
最初の方に「お時間あればお話しします」と仰った部分。
きちんと伏線回収もされました。
演出、引用、かけ言葉、意味のない言葉、動きなど
今回もたくさんの「難しいからこそ面白い能の魅力」が詰まっていました。
時間切れでそこまでお話が及ばなかったので、講座終わり片付けの時にスタッフから先生に一つ質問をしました。
「高校の時に観た『千手』は何か印象に残ってることはあるんですか?」と
「なんもない」
と言われた後で「衣装がきれいだったことかな、でもただ寝てはいない」と続けられました。
本日の「千手」は8月12日大阪薪能でご覧いただけます。今回は林本先生がツレを初めて勤められます。
おシテは能meetsでもお世話になっている井戸良祐先生です。
暑い中夜の少し過ごしやすくなって(いてほしいです!)の時間帯ですが、くれぐれも暑さ対策をして、8月12日気を付けてお越しくださいませ。
大の会HP「千手」出演情報はコチラ
秋の大きな舞台
10月27日(日)第三回大の会「隅田川/石橋」
SS席はありがたくも完売となりました(同額パイプ椅子の補助席は数席ございます)
他のエリアはまだまだ!どうぞご予約お待ちしております!
第三回大の会「隅田川/石橋」ご予約はコチラ
※事前講座が11時よりあります。(解説 武田宗典先生他)
お得なセット券もご用意(3000円が1000円引きに)
次回能meets北浜は
9月30日(月)19時
「囃子のお話」ゲスト:森田流笛方 斉藤敦
久しぶりのゲストを迎える北浜、
おおかた2か月近くあきますが、是非ともお越しください。
斉藤先生には、夜討曽我や融など大切なお舞台をいつもお願いしている林本先生と親交の深い方です。
今回も10月27日は「石橋」を勤めていただきます。
どんなお話が伺えるかとても楽しみです。
能meets北浜お申込みはコチラ
大阪ではさらに
能meets謡十徳
個人のお稽古はハードルが高いと言う方や
もう一度別のスタイルで習ってみたいと言う方まで!
曲のごく一部を練習しますが、
その曲のあらすじや、言葉の意味を解説し、理解した上で謡うというスタイルです。
お休みの日の午前中に、声を出して1日をスタートしませんか?
8月11日(日)11時(受付10:40)
「融」
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※場所は北浜とは違うのでお気を付けください。
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