6月定例会での一般質問は3つ
1つ目の「プロポーザル方式について」は23日のブログでお伝えしました。
残りの2つをお伝えします。
2つ目は「2050年の推定人口と地方債の償還について」です。
先の新聞報道などに2050年の推定人口が掲載されていて、もの凄いショックを受けました。
野辺地町は4月末現在で11958人、それが2050年には6156人になると予想されていると。
半分まで減ってしまうということです。
今年は2024年ということは、あと26年後なんです。
町が大きな箱物を建てれば、その財源の多くは地方債、つまり借金が使われます。
現金で支払うなんて財力はありませんから。
町は「後年に渡って利用する町民が同じく負担していくことを目的として地方債を利用する」と説明するのですが、意味は理解できるし、真っ当な理由だとも思います。
今現在の人が後年の人の負担を全部背負って建物だけを後世に残すというのも不公平だとは思いますから。
ただ、平等に公平に後世に負担を求めると言うのは、後年も今現在と同じ条件であることが前提での話、つまり、同じ金額を大勢の人が負担するのと、少人数で負担するのとは訳が違う。
わかりやすく言えば、今年度に1億円を負担するなら2050年には5000万円の負担に抑える必要があると思うのです。
今年40億円の収入があったとしても、26年後にその収入は保証されてませんから。
現在建設中の役場庁舎建設の借金は20年返済、計画されている小学校建設の借金は25年返済とするようです。
25年先の野辺地町を想像できますか?
おそらく想像できる人は多くはないと思います。
町がビジョンを示さないから。
例えばですが、こんなビジョンがあると知っていれば、町の未来が見えて来ると思いますし、そこに向かうための提案やヒント、アイデアが町民の皆さんから出てくると思うんです。
野辺地町の未来は、中心街に多くのお店が集まって、屋根のないショッピングモールのようにして、その周りに住宅が集まってきて、商店街のそばには独居高齢者向けの町営住宅ができ歩いて街に出られる、というより街に住んでいる。
商店街のそばの住宅街に隣接して小中学校があるから徒歩でも安心。
病院も体育館も移転して住宅地のすぐそばに。
漁業を生業としている方々は港近くに住むことが便利でしょうし、農業を生業としているみなさんは畑の近くに住むのが理想的なのかも知れませんから、そういう方々の子どもの通学にはスクールバス、おじいちゃんおばあちゃんの買い物などにはコミュニティバスなどの手段で。
とか、例えばでも町の未来が見えれば、今は何をするべきかがわかりやすくなると思うんです。
ここで述べたような文章だけでなく、未来予想図として絵に描いたらもっとわかりやすくなると思いますね。
ボクは絵が下手なので、描いて見せることはできませんが…
話がそれましたが、負担を将来に先送りする地方債の利用は見直す必要があると思い、質問することにしています。
そして3つ目の質問は「政策と財政運営について」です。
今回このテーマで質問しようと思ったのは、身の丈にあった政策なの?、背伸びしてない?、これから先も大丈夫なの?と感じた政策があった、あるいは予定されているからです。
このブログでも何度も繰り返し伝えてますが、町の財政は平成29年度あたりから低迷しています。
それは経常収支比率の推移を見れば簡単に理解できます。
経常収支比率とは財政の弾力性を表す指標で、弾力性つまり町の情勢に柔軟に対応できる財力かどうかが見える数字だと思っています。
入ってきたお金をどれだけ使ったかをパーセントで表したもので、町は余裕があるのか、ないのかがわかります。
令和4年度は97.8%でしたから、2.2%しか余裕がありません。
大雑把な計算ですが、野辺地町の場合、経常収支比率の1%は約4000万円程度なので、約8800万円しか余裕がないということになります。
この余裕額をベースに、今年度から新たに増える支出が妥当かどうかを考えました。
まずは、町長や副町長など特別職の給料と、ボクたち議員の報酬の条例改正によって、昨年より合計で約1000万円増えます。
次に、子育て支援として、子ども医療費給付の所得制限と対象年齢の拡大が予定されていて、ここでは年間約2000万円の支出を見込んでいます。
さらに、0〜2歳児の保育料無償化が予定されていて、ここでは約1000万円を支出される見込みです。
これら3つ合わせると約4000万円が新たな支出となり、今後毎年続くことになります。
4000万円といえば経常収支比率の1%に相当しますから、仮に令和4年度に当てはめてみると97.8%が98.8%に悪化することになります。
ここでは子育て支援を否定するつもりは全くありません。
もっと極端な支援をして欲しいくらいです。
子ども支援だけではなく、高齢者や障がい者への支援も。
買い物などで町に向かって手押し車を押して歩くおばあちゃんを見かけます。
交通弱者に支援が必要だと思っています。
高齢者施設の送迎車くらいの大きさのコミュニティバスがあれば、ある程度狭い路地でも走れるので、利用者があると思いますし、路線バス事業者に支援している財源をこっちに向ければ可能になると思います。
また話が逸れましたが、要するに支援策に充てる財源を確保することが重要だということなんです。
さっきの質問にあった地方債の返済額が抑えられたら、こちらに回せるはずなんです。
そのためには、地方債の借入額を減らす必要があります。
減らすためには、事業規模などを見直す、あるいは別の方法を検討する必要があると思います。
今は庁舎!とか、今考えるのは小学校!とか、一つのことに特化した考え方ではなく、町全体をしっかりとしたビジョンを基に考えていけば、効率的な運営ができると思っています。
ということで、政策と財政についてを質問します。
いつもいつも長文になってしまいますが、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今後も町のことについて、現状報告や議員としての意見を伝えていきたいと思います。
ご意見、ご質問、大歓迎です。
ご連絡ください(^^)