仕事の話をしよう。

注文書ってご存じですか?

それを巡って私の気弱でズルい性格から

ムダな時間を過ごしてしまうどうでもいい話。

 

先方さんから見積書をもらい

自分の部署じゃない課の課長さんに

どうやって注文書を発行するのか聞いた。

 

前もって見積書はメールでその課長さんに送信、

更にデマンド印刷にも送信して見積書を見せろと

きてもいいようにしていたが、ちょっと来いと

別のところに連れていかれFAX用紙を渡された。

 

「これに書いてFAXするだけだよぉ(・ω・)ノ」

 

そすか、あざぁーすッ と礼をし、

デマンド印刷を取り消し、この業界いまでも

FAXなんだよなとなつかしく手書きでテキトーに書き込む。

あとは署名印と。 そだな、会社じゃやっぱりデータ印だよな。

 

普段めったに使わないため日付は去年の4月頃のまま。

グリグリとギザギザを回して日付を合わす。おっといきすぎ。

昔はつじつま合わせるために、

日付をごまかして押印したこともあったっけな。

 

いざ捺印をなんだが、インクをつけるスタンプ台がない。

その去年の4月までは部署が集まった部屋で

隣接部署の共有場所から勝手に使わせてもらえたが

部屋替えとなり遠くなってしまった。

 

まず今いる部屋を見渡してスタンプ台はなし、

隣接だった部署はすぐそばだが鉄扉で仕切った部屋で入りづらい。

階下に降りて総務に行けばあるだろうが、

お姉さま達に借りるのも気が引けるし、

普段話すこともない総務課長さんに借りる勇気もない。

 

その隣の生産管理課へ。

デマンド印刷機送信済の自分のジョブをキャンセルして

振り向くと机上に黒のスタンプ台がッ!

 

でもダメなんですッ。

その机に座る人、ああもう、可愛い奇麗清楚が備わった美人さん。

さすが机上もきれいにされ、よく使うスタンプ台は

データ印とともに右手側に。さすがだなぁ。

業務だとは言えゲスな私ごときで汚すわけには。

 

「貸してくださいッ」のひとことも言えず、現場をうろうろ。

検査室、出荷室、部材室、生産事務。ありそうな所にもない。

話しやすそうな人に声かけるも持ってないねぇと。

しょーがない、週末買ってくるかなどとバカな思いも浮かんで。

最悪「苗字に〇」と手書き印でもいいんだが、せっかくデータ印あるし。

 

結局「何か探してますか?」と普段よく会うお姉さんに話しかけられ、

「わたしの机のひきだしに入ってますから使って下さい」

「え、いいの?」「えぇ」とおそるおそる開けて押させてもらった。

 

やっとFAXも済み、いちおうPDFにも読み込んで先方さんに

「FAXでも送信しましたが同じものを添付いたします」とご丁寧に

ダイレクトメッセージした。

 

ここまででい、いちじかん!?なんてヒマな社員だと思いでしょう。

仕事とは言え、人に頼むの苦手;

よくまぁやってこれた。