『名画とおしゃべり』ワークショップにて…
3枚の絵を観て思ったこと。
＊モナ・リザ＊
レオナルド・ダ・ヴィンチ
左目のくぼみにある、おできなのかイボなのか、
女性の絵を描くときにわざわざ描かない気がするのだけど、
あえて描いたのかなと気になった。
その人にあるものとして、
その人らしさに影響しないという意味を込めたのかなとか。
胸元の刺繍がとても綺麗だった。
右手のふっくらとした女性らしい手のカタチ、色味。
なぜか右手だけが色あせることなく
いきいきと
生きたままという印象だった。
＊バラの小道＊
クロード・モネ
正位置で観ると、生まれるところみたい。
自分が自分の体内に居て、
身体から出て行こうとする様な。
自分で自分を生み直す。
再生。
逆位置で観ると、天国への階段。
頭上は金色の光、
足元は花の舞う白い階段。
そんな感じ。
＊星月夜＊
フィンセント・ファン・ゴッホ
子供の頃からこの絵がとても好きだった。
浮かぶ言葉は『ホーリー』
ホーリーの意味も分からず、
ただホーリーという響きがぴったりな気がした。
その絵だけではなく、
これを描いた人にも…と思っていた。
聖なる…なんだろう、
光とか想いとかそういうものかも。
明るい月夜、星、渦巻く空、
空も木もうごめいているけど怖くはない。
ただ、混沌として、物悲しい様な、
それでいて崇高で美しい様な感じ。
私は夜空が好き
月が好き。
丸いものが好き。
うずまきも好き。
でもザラメは苦手なのでシナモンロールは好まない。
でもシナモンは好き（←どうでもいい）
中央を横たわる青は好きな色。
ネイビーより少し明るい青。
教会の屋根のカタチがすごく好き。
民家から洩れる灯。
いろんな家庭、いろんな人、いろんな想いを内包している灯。
それを外から見るのはまた別の感情を持つ人。
ひとつの灯の下では喧嘩してるかもしれない、
別の灯の下では絶望しているかもしれないけれど、
それを外から見たときは、
悲しいくらい温かい灯でしかない。
ゴッホは精神療養院でこの絵を描いたって…。
そこに至るまでの話しにも心が震える。
なぜ耳を切り落としたのか。
狂気ではなかった様に思う。
相手を傷つけるのではなく、
自分を傷つけたというところに
なんとも言えない
やり場のない激しい悲しみと、
怒りを伴う痛みがある様な。
気持ちを表現する方法が瞬時に思いつかなくて、
どうしようもなくて…と。
（とはいえ、耳ってどうよ…とも思いはするのだけど。）
ふと思い出す。
そうだった、私は
「全てにおいて肯定的な人だよね」
と言われたことがあった。
いつも、
「あぁ、そうなんだ」
と言うよねと。
え？とか、なぜ？とか言わず、
「あ、そうだったんだ」と必ず言うから
つい、話しに来るんだと。
あの時はなんとなく聞き流していたけど
なぜか今日思い出した。
相手の感情も行動もその人のもの。
私ならそうしなくても、
相手がそうしたと言うのなら、
そうなんだねと言う他にないと思っていた。
なんじゃそりゃ！とか、
私だったらあり得ないけど？と思っても
その人がそうならしょうがない。
私ならしないことをする人だというだけ。
なんで今、思い出したんだろう。
相手が好きとか嫌いとか好みとか関係なく
誰かが来て話しをするなら聴いてみるだけなので
そこで恩を売る気持ちもない。
ただ聴いて
そうなのかといい、
自分の想いを巡らせることが
私は好きだったなと思う。
そう思ったら急に心が晴れた。
不思議だった。
絵の力、芸術の力ってこういう事なのかもと。
全く関係のないことが浮かんで来て
あぁ、それで良かったんだったと思えた。
相手をなんとかするとか
自分の想いを押し付けるとかではなくて
そこに居るだけで良かった
と言われたなら、とても光栄じゃないかと。
そして今後もし、
私自身に何か悪いことが起きた時、「あの人は理由もなくそんな事をする人ではない」
と誰かひとりでも言ってくれたら
私の人生は上等だと思う。
…と話しが飛んだのはなぜだろう。
ゴッホとテオがやりとりした書簡が本になってるんだって！
ゴッホをフォローし続けた弟のテオの話しを聞いたからだろうか。
まるで彼を守るために存在した様な人。
読んでみたい。
3枚の絵の解説をしてくださったヴィオさんへ。
心からお礼を言いたいです！
ありがとうございました。
本当に豊かな時間でした。
絵をじっくり観る。
絵をじっくり聴く。
あーーー本当に、楽しかったーーー！
ヴィオさんのブログはコチラ↓
楽しそうなイベントがまたあるみたい！✨
2021.08.13
02:20