夫との戦い【4】 | ノラとハナウタ

ノラとハナウタ

自分の最強の味方は自分じゃない?
色トリドリの自分を楽しんで行こう!

思い込み激し過ぎ夫

前回の「好きな事をやっていてうんぬん」というしょーもない言い掛かりに対して、私は事細かに説明した。
ゆっくりご飯が食べたい、ひとりでゆっくりお風呂に入りたいというささやかに夢すら叶えていない私に、そんな時間はないでしょうと。
そういう思い込みで私が子供の世話すらしていないという決めつけに、私はとてつもなく傷つくとも。
それに子供は昼寝をすれば夜簡単には寝ない。
今夜は早寝をさせようとクタクタになるまで公園で遊ばせても、風呂上りにばたりと寝てしまってご飯が遅れれば寝るのも遅くなる。私としてもガックリ来る。今日こそ寝られると思っても変な時間に眠れば夜中にぐずり、私は熟睡など出来ないのだから。

夫は、
「そんなに大変だなんて知らなかった。みんなの家では子供は早く寝てるって言うし。そんなに大変ならちゃんと手伝ってとか、お願いしてよ。俺は何もしないなんて言ってないし。知らなかった俺も悪いし、話さなかった君も悪かったよね。またお互い話し合って行こうよ」
と。

ハイ、また出ましたー「どっちも悪い」って事なので夫の脳内では自分は悪くない一色かと思われまーす!
なんか、ちょろっと聞くとまともな事言ってる風だし、反省もして理解していい人風なんですけれども、これの繰り返しが続いて来ている訳でして…、なんか変だなぁと私は思っていた訳です。
しかもお願いしろと?
そうなの、お願いすべきなのよねー、こちらは。
「手伝おうか?」もそう。
俺には関係のない事をして「あげる」のだから、お願いをしてくれればやって「あげる」って事なのさ。
聞く前にやってくれというのは贅沢なのだ。

世のお父さん方に質問です。
アナタのお子さんは、奥さんだけが担当するべきでしょうか。
奥さんの付属だとお考えならば、奥さんが育児に集中でき、尚且つリラックスも出来る環境を作ろうと思っていますか?
仕事から家に帰ったら、アナタの役目はもう終わりで、何時になろうともお子さんは奥さんだけが世話をすべきものですか?
仕事をして収入に繋がるアナタは、収入という評価があります。
奥さんのする育児は評価も収入もない仕事であり、小さな命を守るべく神経を使っているのですが、下手したら旦那さんから俺のおかげでなんて言われたりする。子供の世話ぐらい当たり前と思われていたりする。

家はアナタの寛ぐ場所かもしれません。
仕事をして収入を得ている以上、家ではのんびりさせてくれと。
評価も収入もなく、夫の寛ぐ場所を作る為に苦しい思いをしている奥さんがいるのって当たり前ですか?
私は、家が職場だと思っていました。
なんの評価も収入もないけれど、ここは職場で、自分の職務を全うせねばと。
愛のある家庭…、リラックスして楽しめる、個々を尊重した家庭を作ろうと思って離婚したのに、そしてそれを出来ていたのに、再婚してみりゃこの始末。
当時、このままではまずい…と思ってあれこれ頭を悩ませていた。

私は育児が始まっても変わりはしない夫の物の考え方、伝え方にすごく驚いていて、
「なんだコイツ、こんなの周りに居なかったぞ…」
と思い、一旦後ろに下がって観察していた。

何がどのようにおかしいのか、自分の違和感がどこから来ているのかを先に考えれば良かったのだが、私は『その場を穏やかに収める事』に終始して夫と暮らすコツを会得しようとして神経をすり減らしていたのだ。

そしてとうとう大事件が勃発。
年末近くになって私が高熱を出した。
風邪気味だったのか疲労だったのか、半日寝込んだのだけど、夫はもう休みに入っていたので、ご飯を作ってくれた。
夫は一人暮らしが長かったのでご飯は作れる。喜んだり褒めたりすれば気分良さそうに後片付けも手伝ったり、そういう点ではありがたい夫だとも思っていた。

食べろというので起き上がり、食卓について「ありがとう」と言って食べようとしたら、夫がものすごい形相で「それだけ?」と言った。
私が固まっていると、「俺がひとりで子供の面倒見ながらご飯作ってさ、大変だったのにそれだけかよ!」と。

まだ熱も下がっておらず、一瞬、何を怒られているのか分からなかったのだけど、つまりはありがとうの一言では足りないって事なんだね…と気づく。
私が、
「ありがとうと言ったけど、大変だったね、ごめんねとか言うべきだったって事?」
と問うと、夫は、
「そうだよ!なんなんだよ、自分は寝てたくせに!」。

えーっと、私は38度までは家事しますが、その時はそれを超えていたので寝ていた訳だけど、寝てたくせに謝らないで飯を食うなって事ですかね?
常日頃から子供の面倒みながらご飯作ったり家事してる大変さを理解するのではなく、「この俺がこんなに大変な想いをしてご飯を作った」と言うことが重大って訳だね
あーーーーーーーーーー面倒くせぇ!
バカかコイツはーーー、こんなに何年もこんなヤツを見守る必要なかったなと一気に目が覚める。

「高熱出しても、具合悪くても寝てちゃいけない上に、ありがとうじゃ足りないって、びっくりなんだけど。アナタが具合悪い時、私は当たり前に看病するし、毎日当たり前に子供の事を見ているんだけど、それを不慣れなアナタがやったから大変だったというのは分かる。でもさ、まだ熱があってやっと起きて来て気の利いた事言わないと怒鳴られるってどうなんだろう。子供だって私が全部面倒みるのが当たり前じゃないはずだよ、休みなんだし…」
ついでに言えば夫は具合の悪い人に飲み物を買ってくるとか様子を見るということは一切しない。寝かせてもらえただけありがたいと思っていたが、こうなるとあれもこれも出来てないくせに恩に着せるな!と言いたくなる…が、ぐっと堪える。

「なんだそれ、申し訳ないとかいう気持ちはないの?」と夫。
まだ恩に着せたい方に一票入れてるらしい…。

「今まで、何度話し合っても、全然変わらないよね?
アナタの言い方って本当に相手をがっかりさせる。
自分は褒めて持ち上げて欲しいんだろうけど、私はアナタのお母さんじゃないんだよ?パートナーとして一緒にやって行こう、楽しめそうだと思ったから再婚したの。でもさ、全然違ったよ。子供を人質に取られて言う事聞いてるみたいで息苦しかったし、せっかく高齢出産で子供を産んでも自分の親の前でいいところ見せたいだけで普段は何もしない。体調崩せば恩に着せるだけなら一緒にいる意味もない。ずっと考えてたんだけど、もう無理だわ、この前も言ったけど、離婚したいんだよね」

流石に動揺した夫、不思議な事を言い出した。
「そこまで言うなら周りの人間に聞いてみろよ、俺の事をどういうか!」
と言って、私の妹にでも聞いてみろと言ったので、私は更にびっくらこいて、もうおかしくなって笑い出すかと思った。
どんだけ自己評価が高いんだろうか?

「何言ってるの?
私の周りには具合の悪い相手に当たり散らす様な無神経な人間は居ないよ?
いちいち自分のした事に感謝しろなんていうセコい人間も居ない。
ましてやお礼の言葉が無かったからと言って病人を非難する人間も居ない。
一緒に暮らし始めてからの状況を話せば、離婚するなと言う人間は私の周りにはひとりも居ないと思うね」
と答えた。
…ら、夫がなぜが非常に動揺し、
「そんな風に思ってるならもっと早く言って欲しかった」
と、まるで言わなかった私が悪い的な流れになったので
「そうやって毎回毎回、悪いのは相手、全部言わない相手のせいにするから成長しないんじゃないの?!」
とツッコミを入れた。

こちらは意見してるだけなのにいつも、
「なんでオレがダメ出しされてんの?」
みたいな受け取り方だったんだね。
自分が悪いと思いたくないからお互い様で終わらせてなかったことにして来たんだ。
どんだけプライドチョモランマだよ!
てか自己評価高すぎ!

私は非常に我慢強い。もう面倒だから黙っておく事、山の如しだ。
…が、この時ばかりはとことん冷静に理論的に夫と向き合った。

でもね、ここで私がキレキャラに変身した事で
夫も徐々に変化する事になるのだから無駄ではなかった模様です…。

 

<続く>

 

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まっさらな心で光の道を歩きたい。

毒なんか吐きたくはないのになぁ。

 

 


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