ベルばらの東京公演を観てきました。

配信もみてみなさんのブログもたくさんみて余裕ができてきたからか、細かいところをじわじわ見ることができました。

 

ベルばらは、ほんとに観劇レポートがたくさん載りますね。みなさんのベルばら愛と、べるばらってすごい沼なんだなあとつくづく。

 

ここから独断と偏見でざっくり書くので、誤認や異論もあると思いますが、軽く流し読みできる方はどうぞ。

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◆2階席から楽しむ!

今回のベルばらは、特徴的な客席降りがあり1階席はすごく嬉しいですよね。

その客席降りが萌えすぎて、2階席のひとがかわいそうじゃあないか、おきてけぼりじゃないかという意見もあるかとは思いますが。

まあ、それは配信で観るとしてよ。

 

こないだの、2階席で、すっごい堪能できたのが2つ。

(ちなみに、もちろん1階席では見た事がないので、1階席からみたらまたちがうこというかも)

 

1.革命市民の爆おどり

2幕冒頭に追加された新場面。市民たちの爆踊りが、2階席からみるとさらにカッコイイです。

衣装も振りも現代的ですっきりしているのですが、フォーメーションがまた見事で、2階からみると全体のかっこよさがビシバシ伝わります。総踊りでそろえる技術はもともと雪組はたかいのですが、これが俯瞰でみたときにめちゃくちゃ良いんです。これがまた、奥まで凝ったフォーメーションの振り付けなんですよ!そしてだからこそ、出来のよさがよく分かる。勢いがいいだけじゃなく、うまいひとがいるだけじゃなく、全体に仕上がりがすばらしいんですよねーー。

 

 

2.咲さんと夢白さんの裾裁きが神

いやーーーーーー、夢白さんてほんとにドレスの裾さばきが上手だなあと思います。フィナーレのドレスのきれいさが際立ちます。目が引かれます。優雅なんだけど、すごく高い位置までひろくドレスがひらめくので、非常に空間の支配力が高い。

これが銀橋に出て咲さんと並んだ時、さらにすごいんです。

咲さんもロングの上着を羽織って、すそがながいのを大きくさばくのですが、、、、

おふたりともそれが飛びぬけてうまいのにくわえ、そろってるんです。

スピードとキレがぴったりで、こんなに合うものなの????と。

 

2階からみてると、ほんとにそれだけでため息がでるほど美しい。

配信だとクローズアップしちゃうし、1階だとみあげるかんじだから、これは2階じゃないとMAX堪能できないよなーーーーとにまにましちゃいます。

いやーーーー、ほんと、ほれぼれ。

 

組んでダンスする相手としては、やわらかーーーでウェッティな魅力の朝月希和さんがメロメロLOVEモードなダンスで溶けそうでしたが、並びで踊るときは、この夢白さんのキレのよさとのびやかさは、咲さんとのバランスがとてもよくて、シーン全体のダンスインパクトが上がりますね。この全然ちがうタイプの相手役さん2人と組んだ咲さんは、魅力がほんとにいろんな方向に出てよかったなーーーと思います。これまで、ちょっと相手役は1人添い遂げが最高みたいなクラシック考えだったのを、咲さんを見て改めました。かわるのも、アリだなあ。。

 

◆日々 愛の増すベルばら

咲さんのフェルゼンは、各シーンでちらりと微笑みをまぜることが多いようにみえます。フェルゼンが底抜けにおひとよしで純粋で、男女関係なくさまざまなひととかかわるなかで様々な愛を見出していくようすがよくわかります。

正直、これまでのフェルゼンは、いかにカッコよく見せるかという演出が先立っていたように(勝手に)思います。

咲さんは、時にかっこわるいかもしれないくらい「いい人」なんです。この人のよさが、深い愛と、そしていつも希望をもつ「令和フェルゼン」として、ひとりの人間味あふれる人物像として、納得のいく形におさまったように思います。

「様式美」がつよいベルばらで、これだけの実体的な説得力をもって観客の心をつかむのは、逆に勇気のいる役作りなのではないでしょうか。フェルゼンの愛にひっぱられて、オスカルやアンドレ、アントワネットも人間的な揺らぎやハートのあつさがよりわかりやすくなっているのではないでしょうか。あと、メルシー伯とのかかわりも、一方的に叱られる感から、マリーを思う点で心のつながり感が出ているように思います。ルイ16世とのやりとりも、陛下のこころのひろさに打ちのめされるフェルゼンが、ただうなだれるだけでなく、16世にに対して敬愛の念を抱くところまでしっかりみえます。

 

あと、今回の観劇で特に進化したと思ったのが、小公子の紀城ゆりやさん

最初にみたときは、どうも固いようにみえたのが、しっかりしてきました。

たぶん、もともと童顔キュートなおひとが、これまでなんとか大人っぽい男役をめざして研究してきたのに、急に子役みたいなことになって戸惑っていたのではないかと。東京公演では、ちゃんと子供になってました。ふりきれたみたい。新人公演でオスカルやったのもいい効果だったかな?

 

このベルばらという作品は、いろいろなことを言われますが、いろいろな夢と愛、研究、きづきが日々くりかえされるのだなと思います。千秋楽までまだまだ、変化を楽しんでいきたいと思います。