推しの彩風咲奈さんの退団公演まで、せっせと課金と予習をしようと思いまして。

彩風咲奈さんの新人公演(主演5公演)のダイジェストが収録されたブルーレイを購入しました。

 

ダイジェストといっても、それぞれ1時間以上はあるのでたっぷりしてます。

 

ひいき目と思い込み満載でざっくり感想を書くので、誤認や異論もあると思いますが、軽く流し読みできる方はどうぞ。

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まーーーーーー、なんてかわいらしい。(キュンすぎておばちゃんになってしまう)

 

ほっぺたぷっくりですね。

いまは矯正されてますが、もとは八重歯もあったので、余計にキュート。

 

 

ショーみたいな衣装はなにかと思ったら、ソルフェリーノの夜明けで、ショーチックなプロローグがあったんですね。記憶にない笑。お話そのものがシリアスで衣装もずっと地味だったので、バランスでしょうか。

 

■ソルフェリーノの夜明け

研3、しかも新人公演初主演には荷が重すぎないか?と難しい役。「ALL BY MYSELF」で彩風さん自身もおっしゃってましたが、歌がけっこうむずい。見始めは「いやーーー、香綾しずるさんでよかったんじゃにゃーの?」と正直思ったのですが。

 

これが、びっくり。

 

シーンが進むにつれて、戸惑いと悩みにとらわれていたアンリ・デュナンがきらっきらしてくるんです。

周囲の心をとかし、絆をうみ、みんなが団結するリーダーとなって前へ歩き出す。赤十字社創設の前段として描かれたお芝居ですが、戦場の無残な光景にショックを受ける純粋さ、そしてそれでも努力して「希望」をつむぎだす若々しい純真さが、彩風さんらしいキュートさとあいまって、アンリとしての説得力がありました。このお話はもともとすごく宝塚でやるにはシリアスでむずかしい。アンリも、すごくむずかしい。「魂の演技者」であり研18という研鑽を重ねた水夏希さんならともかく、研7までしか出演できない新人公演で、だれがやれるんだ、って話ですよ。

だからこそ、細かな技術云々よりも、地味でよごれた衣装でもセンターらしいオーラ・瑞々しさ・きらめきを発せられるひととして、彩風さんだったのか、と思いました。

 

■ロジェ

これは、もうハマってましたね。前作から4か月くらいしかたってないのに、落ち着きっぷりすごい。スーツものでばりっとしたダンスシーンから始まりますし、得意分野でやりやすかったのかも。随所に当時トップの水夏希さんそっくりなセリフまわしや呼吸が感じられ、水さんファンとしてはうれしい。

これを見て、本公演のヴィンセント役もすばらしかったなと改めて思い出しました。新人公演では1学年下の煌羽レオさんなのですが大人っぽい顔立ちのせいか、彩風さんのほうが少年らしくみえます。経験豊かな大人であるロジェと対比したときの瑞々しい存在感がきわだってるのと、ヴィンセントらしい、大人ぶっているけど実は心は繊細という感じがほんとに上手だったなー。

 

■ロミオとジュリエット

前2回が本役の水夏希さんに寄せていたのが、ロミオからは彩風さんらしいオリジナルさが目立っていました。ロミオも、キュートでみずみずしく、外見は大人っぽいのに中身が幼いという、彩風さんとしてはやりやすかったのではないでしょうか。のびのびとしていて、引き込まれました。歌も、格段に上達してますね。

 

インタビューに音月桂さんからのアドバイスとして「お芝居しながら歌うのでなく、まず歌と歌としてしっかり歌うことで、歌が描き出す芝居がでてくる。振りも同じで、振りをしっかり行うことで、振りに込められた演技がでてくる」(ニュアンス)という話が印象に残りました。音月さん、さすがです!それで、彩風さんの歌が良くなったのかもですね。

 

■仁

これは、あまり印象に残らない!もちろん、上手なんですけど、、、、、こういう役・こういう時期こそ難しいんですかね。坂本龍馬や橘恭太郎、咲、といったまわりが個性的で受け身な役だったからかな。最後に収録されているインタビューでも受け身の役だけど受け身になりすぎたところがあるので、東京ではもう少し自分からも前にでるようにしたいとおっしゃってたので、ちょっと色々かえていた時期なのかも。

彩風さんがトップになってからの「夢介千両みやげ」では、濃いーい周りに振り回されながらも、あたたかい人柄で逆にいつしかみんなの生き方を変えてしまうような、受け身ながらセンターのヒーローという役をばっちりの説得力でナチュラルにこなされてました。もしかしたら、こういったところから続いているかもしれません!

 

■フェルゼン

咲さんとしては、もう似合いすぎるコスチュームと聴かせる歌がすばらしい。個々の歌のシーンは、やはり「名場面」といわれるにふさわしい、クラシカルながら良い歌詞と曲で、うっとりします。歌ももちろん、立ち振る舞いやポーズといったキメ方でもしっかりみせてくれます。

しかし、、、、、、、、。

どうもね。やっぱし、へんてこな話だねえ。特にフェルゼン編って、なんか原作ファンからすると知らないものを観てるみたいな気になる。

 

本公演でも違和感だったのですが、フェルゼンがメルシー伯に「王妃様の本心を考えた事があるのか」と言い返すシーン、みょうな高笑いをしますよね。あれがねーーーー、フェルゼンてそんなことしないよう、と思っちゃうのです。これは咲さんのせいではなく脚本なんだけど。

 

広間で貴族の皆さんをまえに別れを告げるシーンでも「婚約なんてしていません。わたしは愛してはいけないひとを愛してしまいました」大奏上つかまつる。どこの昼ドラでしょうかという粘着的で非現実的世界観!

そして、みんななんだけど(特にアントワネット)が、きめどころで「歌舞伎じゃん」って声の使い方と言い回しが気になる。

まあ、初演で歌舞伎の長谷川先生の指導を仰いだからでしょうね。もちろん、「型」のみせかたという点では歌舞伎のよさというのもすごくきいているのはわかるのですが、それにしてもそれにしても、やりすぎている部分があるかのではないかなあと、、、、そろそろすこしは調整できないもんかな。

 

うーーーーーん。予習のつもりで購入したのに、なんか、うきうきが減じられてしまうではないか。個々のシーンはすてきです(くりかえす)。

というわけで、ロジェの本公演DVDみようっと。