8月と9月は、日本のスポーツの二大学会の大会があります。

日本体育学会と、日本体力医学会です。

 

前者は例年8月末の開催ですが、今年はホスト大学の都合で9月2週目となりました。なので、陸上関係の研究者は、全日本インカレと重なり、出席者は少なかったです。

後者は、国体開催地にて開催しており、例年国体の後追いで開催していたのですが、今年は開催日丸被り(笑)。ですので、水泳関係者で、国体に勧誘やスタッフで行ってた人が、何人か学会大会会場にも出向かれていました。

 

私は、日本体育学会の方は、会員であるだけでなく「体育方法専門領域」の理事(庶務委員)なので、

理事会の運営やら決算報告やらを担当しています。

以前は、理事会や総会になると、資料配布などをしていましたが、最近は若い人たちがその役目を果たしてくれるので(笑)、理事会や総会運営の監視役のような感じになっています。

体育学会は、体育科教育とか体育哲学、体育心理、体育生理、バイオメカニクス、体育方法(コーチング)、アダプテッドスポーツなど、14の専門領域からなり、まさに文系、理系、社会系がそれぞれ独立しつつ混在しているような学会です。なので、私も行くと専門外の哲学とか、歴史とか、発達発育、保健などの領域の発表を聞いたりしながら、幅広く情報収集をしています。

 

体力医学会は、私自身が大学院生の時に発表デビューした学会で(笑)、移行、毎年勉強させていただいています。ここは「医」がつく学会なので、どちらかというと理系色が強く、代謝とか骨格筋、解剖、生化学,動物実験…みたいな発表が多いのが特徴です。

例えば、普段、トレーニングで行う「高強度トレーニング」についても、代謝の面やサプリメンテーションの面など、様々な角度から、その効果を見ることができます。

普段、私たちが選手やマスターズスイマーに処方するトレーニング・プログラムの、エビデンスを支えるような知見が、多く見られ、更にそこから新たな発想、新しい取組みを生み出すこともできる場でもあると言えます。

 

実は、一昨年はロシア・アメリカの出張があり、昨年はリオに行っていたため、2年ほどこれらの学会から遠ざかっていました。

 

体育学会では、保健の領域で「飛び込み」の指導法についての調査発表があったことに、驚かされました。なんで教育法や指導法を扱う領域じゃなく、保健で取り扱ったのかは分かりませんが(笑)。

まあ、バイメカとかの知識がある人からすると、「?」と思うような発表ではありましたけど。注目されることは、問題が共有できるという点では良いことなので、動向を注目したいと思っています。

個人的に興味があったのは、ドラマーの早弾きの際の筋電図分析で、スポーツパフォーマンスの世界では「悪者」扱いされている、主動筋と拮抗筋の共同収縮が、実はドラマーの早弾きの際には必要なことだった…という内容。もちろん、拮抗筋収縮が微妙なタイミングで、うまく「ズレ」を作っているからこそ、早弾きが成り立つのですが、これについては、著名なバイオメカニストの先生も「従来の考え方を少し改めないといけないですね」と仰っていました。

 

体力医学会では、とにかく自らの「浦島太郎ぶり」が恥ずかしいくらい(笑)、発表についていけないところがありました。2年離れると、科学は大きく進歩していますね。特に、代謝の研究については、この2年で飛躍的に伸びている感じがしました。計測法がどんどん改善されているのと、ヒトを対象にした実験でも、実験デザインがかなり綿密になっていたり、以前はMRIとか一部の研究室でしか行われていなかったのが、その他の非侵襲的な計測方法についても、どんどん多くの大学で使われるようになったりしています。

例えば、糖の代謝経路の話しとか、どんどん更新され細分化されているので、ほんと、論議に追いつけるような事前の勉強が必要だと痛感させられました。

 

来月は水泳・水中運動学会(JISS)。1月には桜門体育学会(本学商学部)。3月には日本コーチング学会(山梨学院大学)が行われます。3月は1本発表しようかな…。やっぱり、聴講して勉強するのも良いんですけど、大会には出場しないと…ね。

 

まあでも、学会でいろんな所へ行けるのは、酒飲みにとっては嬉しいことで。

これは瀬戸内海ののどくろ。日本海のとはまた違った美味しさでした。

こういう楽しみもあるので、勉強も頑張れます(笑)。

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