聴けば聴き続けるほどに…
骨からの震えが湧いて来る。
日本人ならば是非一度、
この和声楽の神髄を聴かれることを強くお薦めしたい。
驚くべきはこの歌い手、西田和枝社中の方々は民謡の歌い手ということ。
聞くと驚くことに、もう既に1つ確立された和声楽となっている。
傀儡謡-怨恨みて散る(KuGutuUta-UraMiteChiRu)
傀儡謡-陽炎は黄泉に待たんと(KuGutuUta-KagiRoihaYoMiNiMaTannto)
作:川井憲次/謡:西田和枝社中
●川井氏はうたまっぷの検索結果やWikipediaにもあるように
GhostInTheShell 攻殻機動隊 監督の押井守さんとのタッグから音楽業を始められた方。
最初期は日本テレビで放映された「らんま1/2」や「機動警察パトレイバー」シリーズ等の担当であり、
その後はNHKのドキュメンタリー番組や実写映画(リングシリーズ)等の音楽も担当。
最近ではドラマ 科捜研の女や連作映画トワノクオンを担当。
海外でも高い評価を受ける、日本屈指の音楽監督の一人。
●特筆すべきは押井監督とのタッグを組まれる作品での楽曲の評価の高さ。
作品の光と影を、長い尺(時間)にわたって美麗な映像と共に表現するシーンがあり、
往年のファンならずとも年齢を問わず、初見の人の耳目を釘付けにさせ続けている。
下の映像が正にそれである。
是非とも最高画質でご覧頂きたい。
※再生後、右下に表示される歯車ボタンから一番高い数字を選択
傀儡謡 怨恨みて散る(GhostInTheShell2:INNOCENTオープニング曲)
傀儡謡 新世に神集ひて
GhostInTheShell2
: INNOCENCE (YouTube:HDショートムービープレイリスト)
※プレイリストはYouTube内でのみの機能の為リンクのみとしました。
クリックで別ウィンドウ再生します。
●先述の"傀儡謡"はGhostInTheShell2-INNOCENCEの為に作られた曲。
勿論前作GhostInTheShellでも同様に"謡"なる作品を3曲書き上げている。
名実共にこの"謡"と、それを使用して最も強いインパクトを与えたオープニングが、
それまでに世界が聴いたことのないヴォーカルサウンドと作品クオリティで全米を驚愕させた。
曲と映像は瞬く間に米国Billboardチャートを席巻。
『GhostInTheShell』
それが"Japanimation"と呼ばれ、世界に誇る日本の文化の代名詞となり、
オープニングの"謡"は川井氏の代表曲となった。
Ghost In The Shell 実作品オープニング
謡I - Making of Cyborg(GhostInTheShellオープニング曲);
傀儡謡 怨恨みて散る
(GhostInTheShell2:INNOCENTオープニング曲)
謡Ⅲ - Reincarnation -(←ニコニコ動画解説付き版)
吾が舞えば あ(私)がまえば
麗し女 酔いにけり くわしめ(美女) よいにけり
吾が舞えば
照る月 響むなり てるつき とよむなり(共鳴する)
呼ばいに 神天下りて よばいに(呼び合い=求婚のために) かみあまくだりて
夜は明け
鵺鳥鳴く ぬえとり(夜の鳥が)鳴く
吾が舞えば
麗し女 酔いにけり
吾が舞えば
照る月 響むなり
呼ばいに 神天下りて
夜は明け
鵺鳥鳴く
遠神恵賜 とおかみ えみため(遠くの神が恵みをくださる)
遠神恵賜
遠神恵賜
※「よばい」…その昔、結婚は呼び合いというイベントにて行われ、その中で男が向こうにいる意中の人を呼んだ風習。
●近年ではINNOCENCEの前に公開された押井監督作品、
"Avalon"とそのエンドテーマ"Log In"の評価が示す通り和・洋どちらの声楽につけても、
その奥深い魅力を十二分以上に引き出す川井氏への支持は高く、根強いものとなっている。
LOG IN
Voyage to Avalon
※ドキュメンタリーなどでも使われる為、現在はTVでも耳にする頻度の高い曲。
映画作品自体がポーランド語で作られている為、原曲もポーランド語となっている。
●川井氏はFate/Staynightなども手掛けられている。
気が向かれたら、
ここから(YouTube:Kenji Kawai Concert)川井氏のコンサートを観てはいかがだろうか。