〈前回の続き〉

虐待を受ける日々が何年も続き、
もうすっかり小学校卒業の時期きていた。

その頃、小学生の私は、
一つ虐待以外に悩みを抱えていた。
それは、自分の性に関してだった。
私は神様から、女の子の体を与えられた。
が、心は違うように薄っすら気付いていた。
と言っても、まだ8〜12歳、
心は男の子だと思う。だとか、
スカートは嫌だ!とか
長い髪は嫌だ!とか
そんな意思表示なんてできるわけもなく、
まして、こんなこと母に言えば
また、叩かれると思うと、今の苦痛なんか
耐えられると思っていた。

中学生になると、制服があって、
小学生は、私服なので、
スカートだと動きにくいとか適当な言い回しで、
ズボンで登校していたが、
中学生は、制服。。
絶対に毎日スカート。
ありえなかった。けど、耐えるしかなかった。
ここで、私は、自分を偽って生きていくと
3年の我慢だ!と意気込んだ。

高校へは、スポーツ推薦で入学。
田舎の県の中では、
トップを走っていた高校だった。
また、部則や上下関係が目立つほど厳しいと
評判の高校だった。

私は、唯一、都会から田舎へ通う生徒だった。
周りは知らない子。牛糞の臭い漂う畑。
コンビニすらない町に戸惑うほどだった。
まあ、ここへはスポーツをしにきたのだ
と言い聞かせ頑張ることにした。

私は、方言も違う、凄く目新しいような
歓迎を受け、まあ楽しくやっていた。
そして、ひとりの先輩と出会う。
俗にゆう一目惚れ。(現:嫁)

高校2年の時
猛アタックの後、付き合うことになった。

当然その頃はまだ、
性同一性障害と診断されていたわけでもなく、
周りから見ると、
女×女の付き合いに見えていたと思う。