本作はコロコロコミックで連載されていた「爆走兄弟レッツ&ゴー」を原作にしたミニ四駆を用いたレースゲームです。ミニ四駆は何度かブームが起こっていますが、本作の時期は第二次ブームの頃に当たります。
ちなみに僕も当時の一般的小学生に倣いミニ四駆にハマっていました。時期的には第一次ブームの頃です。アバンテという言葉には胸がときめく。
第一次ブームの時の有名だった漫画のキャラクターといえばミニ四ファイターです。ミニ四駆をこよなく愛し、1分30秒でミニ四駆を組み立てては無茶な軽量化を施し、枯葉一枚乗っただけでブッ壊れるミニ四駆を爆誕させたりしてました。
1分30秒で組み立てる事に特に意味はありませんでしたが、僕もそれに影響されてミニ四駆を1分30秒で組み立てようとしたり、自分のミニ四駆を軽量化させたりしました。
ちなみに家に電動ドリルが無かったので、キリをストーブで熱してミニ四駆のボディを溶かすという荒業で軽量化してました。良い子は真似するな。
もう一つ有名な漫画が「ダッシュ四駆郎」です。
こちらは主人公達がミニ四駆の大会に出たりミニ四駆で悪の組織と戦ったりする、正統派なミニ四駆漫画でした。この漫画に出てくるシューティングスターというマシンが僕の愛機でした。
この漫画を読んで、ミニ四駆の大会に憧れるようになります。
当時のミニ四駆の楽しみ方といえば家の中で走らせるか公園で走らせるかになり、家の中だと狭くてそのスピードを楽しめなかったり、公園なんかだと逆に制御できずどこかに行ってしまったり砂だらけになってしまったりと、存分に楽しめませんでした。漫画ではミニ四駆の細かい操作をするためにホッケーで使うようなスティックを使ってましたがリアルでもそれが欲しかったです。簡易とはいえミニ四駆専用のコースを持っていた友人Aは英雄でした。
当時は大会なんてそれこそ漫画の中の出来事みたいなもんで縁のないものだと思っていました。
そんなある日、家の近所でミニ四駆の大会が開かれる事となりました。多分、近所のおもちゃ屋辺りが主催したんだと思います。
大会といっても純粋なレース大会ではありません。
開催場所となった地域の公民館の前の広場に何種類かのコースがあり、それらを一回ずつ走らせて結果によって得たポイントの合計を参加者で競うといったものです。
ポイント上位には豪華賞品が出ました。普通の小学生だった自分のマシンがそんな好結果を残すことは無かったのですが、他の人と対戦できた事や全員に参加賞が出たので、満足度の高いものでした。
ちなみにその時の大会で使用されたコースですが、一般的なコースの他に直線の速さを競う一直線のコースなどがありましたが、一番よく覚えているのが45度ぐらいの傾斜のコースという名の鉄板の上を何センチ走らせる事ができるか、というものでした。コースと言うのも憚られる。
ツルツルの鉄板なので多少グリップの強いタイヤにしたところで意味をなさず、すぐに落ちてしまったのでポイント0点だったわけですが、問題なのは下にマット的なものもなければ走り続けるミニ四駆を止めるものも無かったということです。
小学生の背丈ぐらいの高さからミニ四駆がコンクリートの地面に突っ込むので壊れないかハラハラしました。また、自分は大丈夫でしたが制御できないミニ四駆が車道に飛び出して車に轢かれて木っ端微塵になる事件とか起きなかったんでしょうか。
全体的に緩い時代だからこそ許されたコースって感じでした。