ホテルマンは3年で辞めました【53.再会】 | SHOW-ROOM(やなだ しょういちの部屋)

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「どうだ?新婚生活は(笑)」


「いや〜、いろいろ大変ですよ(笑)」


「フロントの仕事はどうだ?」


「まあ、ホテル自体は格下になりましたけど、元々やりたかった仕事なんでBARにいた時よりはいいですね(笑)」


「俺は引っ越したからよ、今度遊びに来いよ。」


「えっ?どこに引越したんですか?」


「等々力だよ。」


「えっ?いいじゃないですか!同じ東急沿線だし(笑)」


「そうなの?お前どこに引っ越したんだっけ?」


「田園都市線の青葉台です。車なら環八から264で1本ですよ!」


「な〜んだ、近いじゃねえかよ(笑)」


「等々力なら俺の地元も近いから親しみがありますよ。」


「え?お前は地元こっちだっけ?」


「はい、自由が丘です。だから小さい頃から二子玉にあった遊園地や尾山台の商店街もよく行きましたよ。」


「なんだ、お坊ちゃんじゃねえか(笑)」


「いや、環八と東急線には縁を感じますけど(笑)」


「休みは何曜日だ?」


「水木です。」


「そっか。来週の水曜日来るか?」


「はい!」


こうしてHホテル時代にお世話になった大谷さんと再会することとなった。


 「お邪魔します!」


「おう、そこら辺に適当に座っててくれよ。」


そこは駅から近くの高級マンションだった。


「いつ引越して来たんですか?」


「半年くらい前かな。」


「じゃあ○○電気でお世話になった時はもうここにいたんですか?」


「えー、どうだったかなあ、忘れた(笑)」


○○電気とは、Hホテルでのバイトと並行してバイトしていた量販店で、俺が結婚する時にそこの店長に頼んでくれ、冷蔵庫や洗濯機など新生活に必要な電化製品が大谷さんからの口利きで、全て半額以下で買う事が出来たのだった。


「お前さあ、このままホテルマン続ける?」


「そこなんですよね。最近はちょっと先が不安だなって思ってまして・・・。」


「もし良かったら俺んとこ来ないか?」


この時期にこのタイミングでこの展開!


ヤナダ ショウイチ23歳。


さあ、どうする?


〜つづく〜



📕好評のようです📕