単行本『羊は安らかに草を食み』
宇佐美まこと(著)
祥伝社(出版)
認知症を患ってしまい、
日毎に記憶に記憶が失われてゆく益恵(ますえ)。
面倒見が良いので、慕う人も多くて、
八十六年の人生を遡る最後の旅へ行く事へ。
最初は国内旅行をしながら
牧場で羊に出逢う話かと思っていたら
益恵(ますえ)は、満州から
引き揚げて来た苦労人で、
当時は誰も守ってくれない、
子どもでも戦争が終わっても
戦い続けないと命は無い。
それは、想像を絶する生き地獄。
しかし、それを目を背けずに読み続ける。
これは知っておいた方が、良い事ばかり。
戦争とは、こういう事なのですよね。
タイトルは、『羊は安らかに草を食み』
これは、日本の音楽教育では「音楽の父」と
称された、バッハ作曲のカンタータ
『楽しき狩こそわが悦び』BWV208の第9曲。
通称『狩のカンタータ Hunting Cantata』
物語の第五章 「旅の終わり」で、
パイプオルガンで奏でられる。
意味もよくわかるし、読後に聴くと
また、格別な音楽です。
今も戦争、紛争をしている国が在るので、
機会があれば、一人でも多くの人に
読んでもらいたい作品です
#好きな医療ドラマ
『JIN-仁-』
再放送で観て、感動しました。
降雪、積雪にご用心
皆様にとって、
良い一日になりますように。