No.294

「人は皆、有用の用を知るも、無用の用を知らず」という言葉の深い意味

こんにちわ！

ノエルヘアーの二瓶武士です。

今朝、日課として訪れるウェブサイトで「今日の一言」に目が留まりました。そこに書かれていたのは、「人は皆、有用の用を知るも、無用の用を知らず」という言葉。初見の言葉でしたが、調べてみると、その深い意味に心が動かされました。

この言葉は、中国の老子によるもので、「道徳経」に記されています。老子は古代中国の哲学者であり、道教の創始者とされています。彼の教えは、自然と調和し、無為自然の生き方を推奨するものです。この言葉も、その哲学が色濃く反映されています。

老子が指摘するのは、私たちが日常的に「役に立つもの」と見なすものばかりを重視し、それ以外の「役に立たないと思われるもの」の価値を見過ごしがちであることです。有用とされるものは目に見える利益や成果があるため、すぐにその価値が認められます。しかし、彼は「無用」のものにも深い用があると教えています。

例えば、ビジネスでの効率追求や、成果主義の中で見落とされがちな人間関係や、自己の内面と向き合う時間などがこれにあたります。これらはすぐには価値が測定できないものの、精神的な充実や豊かな人生を送る上で非常に重要です。

この言葉に出会うことで、私たちは見た目には無用と思われるものにこそ、さらに目を向け、その中に隠された価値を見つけ出すことの大切さを学ぶことができます。何も生産的ではないように見える静かなひとときが、実は最も重要な心のリセットタイムかもしれません。

Noëlhair代表
二瓶武士