えー、2023年の年末ライブも終わりまして、今年の振り返りをば。
2017年に初めて観て(ちゃん瀬田がきゅうり持ってたあのライブ)、この数年は一番通ってたグループかなってぐらいハマってたばっしょーちゃんですが、今年はびっくりするぐらい物理的にも心理的にも距離が離れた一年でした。いやーこんな一年になると一年前には想像だにせず。と言いたいけどうっすらそんな気もしてた。理由は後述。ですが読んで楽しいものではないのでここで引き返すことをおすすめします。
2023年の活動
さて、ばっしょーちゃん自身としては2023年は過去最高のキャリアを積み上げた一年だったと思います。
美舞ちゃん受験に伴う各メンバーのソロコンを成功させ、春ツアー、周年ライブを経て、過去最大キャパの年末ライブをソールド。
特に、そこに向けて販促を打っていたわけでもない年末ライブをソールドしたのは、それだけファンダムが育っている証拠で素直に素晴らしいと思います(ただ去年の中野は早い段階でソールドしたので、厳密には去年の段階でどのくらいチケットが売れるグループになってたのかは分からないんですよね。去年TDCでもソールド出来たかもしれないし)。
加えて、あんどこMVで使用したフンドーキンさんのイベントにお呼ばれしたり、宗像祭に出演したりと、「九州」に根付くグループとしての地歩を固めていった一年でもありました。
また国内のみならず海外にもタイ、台湾、フランス、カンボジア、ロケでは韓国もと、グローバルに活動する機会が増えたことも、グループの楽曲の方向性を考えても良いことだったと思います。
(楽曲とグローバルマーケットとの親和性については↓を)(パリのジャパンエキスポのライブ動画、たしか日本の伝統と最新の音楽の融合みたいなキャプション付けられてて、もちろんそういうブッキングなのは当然なんだけど妙なオリエンタリズムに回収されないといいな、というのはあります)
スカコアやっぱりもうやらんの?
じゃあなんでそんなに心が離れたのって話なんですが、スカコア期の楽曲がほぼセトリに入らないことが一番の理由になるかなと思います。
温故知新ツアーをやった2021年、九祭をリリースした2022年を経て、2023年は近年の楽曲と過去曲というかスカコア楽曲の融合をしてくれるのかな、と思ってたんですけど、今年のセットリスト見ると過去曲はやっぱりトッピングなんですよね。
(↓8周年のセトリは嬉しかった)
いや、「おっしょい!」やってんじゃんとかたまに「びびび」セトリに入るじゃん、とか「ますとばい!」はまだ定番でしょ、とかあると思うんですけど、そうじゃなくてスカコア楽曲をもう一度柱(の一つ)にしてほしいんです。
これはもう本当に個人的な願望なんですけど、数年前に仕事や家庭でしんどい時にばっしょーしか聴けない時期があって、人生救ってくれた楽曲達が今では「そんなんありましたっけ?」みたいな扱いなのがシンプルに寂しいんですよね。
そんなこんなで、今年はライブを観るたびに「観たいばっしょー」と「今のばっしょー」の乖離が広がっていってる感じがしてキツかったです。
それに加えて(そもそもリリースが少なかったですが)あんどこにせよヒナタベルにせよ、この2年ほどの流れを引き継いでアレンジはボーカルにエフェクトありきのため、ライブではいつ観てもとても安定している(それはそれですごいこと)一方で、「今日このステージでしか観られないモノ感」はどうしてもスポイルされてしまうんですよね。
そういう意味でも、多少ピッチがずれようがリズムが怪しかろうが昔の全力で激しい曲をパフォーマンスしてた頃とは変わっ(てしまっ)たんだな〜と感じざるを得ないのが寂しさをかき立てるのです。
九州を代表するということ?
以下はついでの話&普通に心配しているところですが、九州ネタで楽曲を作ることについて、九州をrepすることってそんなに簡単じゃないよねというのも正直思っておりまして。
メンバーは基本福岡(きいなちゃんは長崎だけど)の出身なので、福岡以外の各県の文化を本当に肌感覚なりで知っている訳ではない。
そういう人たちが他県の文化をネタに楽曲リリースして「九州を広めます!」みたいなのも広義の文化の盗用になりかねない危険性はあるのではないかと危うさを感じていたり。例えば東京生まれの人が関東各県を代弁する曲をリリースって置き換えたらまあまあその奇妙さは伝わるような気がしていて(関東と九州でその辺りの地域的一体感にどの程度違いがあるのか分からないので例として適切かどうかアレですが)。
結局そういうプランでやってるのはプロデュース側が中央(東京)目線で九州を九州として括ってしまっているからなんじゃないの?とか、それが面白いものとしてウケているのも我々の感覚が中央からの目線だからなのかなーとかモヤったりしています(つまりさっき出てきたオリエンタリズムの縮小版がここにもあるんじゃないかという話)(まあそもそもローカルアイドルが東京で勝負する時点でそういう構造が不可避的にビルトインされるので、何を今さら感もあるのですが)。
だから九祭は一つの試みとして面白かったし、メンバー毎に担当県があったのも「代弁する資格」問題を意識していたからなんだろうなと思う訳ですが、それを九祭以降も続けるとなると改めて「なんで福岡じゃなくて九州なの?」って点が問われるようになると思うんですよね。今のところ童謡という(地域文化ではあるけど誰のものでもない)フィールドを選んだり、フンドーキンさんみたいな地元企業とコラボしたりで上手くその辺りの問題を回避出来ているような気もしますが、今後の展開としてどう折り合いを付けていくのかなというのは気になるところではあります。
というかそもそも論として、福岡以外の九州各県のファンたちがその辺りどう思ってるのかちょっと興味があります。別にそんなこと気にならないもんですか?
2024年に向けて
まあ暗い話は置いといて、2024年どういう活動になるんでしょうか。メイソンズと回って以来5年ぶりのZeppツアーもあるので、ぜひ今回こそは動員的にも成功して欲しいなと思います。
個人的な期待としては、ヒナタベル&でんでらはかなり好きな部類ですが(あんどことか)楽曲単体としては今年は今ひとつ感が拭えないので(MVの再生回数の伸び悩みなんかにもその辺りが反映されてるのかな、と)、来年は方向性は変わらないなら変わらないで、わた恋〜YOIMIYA〜虹ノ湊クラスの楽曲が出てくることを期待してます。
ということでまた来年!