映画
「ごはん」
東京で派遣社員として働くヒカリ(沙倉ゆうの)は
父(井上肇)の死の連絡を受けて京都の実家に帰省した
父はコメ農家をしており、今年の米作りもまだまだ序盤
成り行き上、ヒカリは父の弟子である源八(源八)と
なんとか父の米作りを引き継ごうと奮闘するが…

シンプルすぎるタイトル!
と、思ったけど、観終わったら
ごはん
これほどピッタリなタイトルはないでしょう
「侍タイムスリッパー」チーム
安田監督のご実家がコメ農家だそうで
監督のこだわりであるところの、
田園の映像美がこれでもかと味わえます
しかし、米作りとはもちろんそれだけにあらず
時間と、労力、手間暇、お金も、たくさんのことを費やしても
ちょっとした天気のきまぐれなんかで簡単に無になってしまう
それでも
ヒカリの父が続けた米作り
米作りが大変で家族をあまり顧みなかった父に、わだかまりを抱えていたヒカリですが
米作りに四苦八苦するうちに、父が米作りを続けた理由がわかるようになります
コメの値段が高騰してますね
それに対してさまざまな意見や感想があると思います
わたし個人としては、この映画を通して
とにかく日本の米を守らなければという気持ちになりました
食卓で、白くてツヤツヤの美しい日本のおコメが食べられるのってあたりまえじゃない
奇跡の積み重ねなんです。
奇跡で思い出しましたけど、
ヒカリ役の沙倉ゆうのさん
侍タイムスリッパーのヒロインでもあるんですけど
1979年生まれだって!
えー同世代〜!?
かわいい~
若い〜
これぞ奇跡の40代といえよう
そして、近所に住む同じく農家の西山老人役、福本清三さん
この方も奇跡ですよ
長年、時代劇の撮影所で先生と呼ばれるほどの
斬られ役の大ベテラン
探偵ナイトスクープで、視聴者から
「名前は分からないがあの上手な斬られ役の役者さんを徹子の部屋に出演させたい」
という依頼が寄せられ
さらに奇跡が積み重なった結果
本当に徹子の部屋ご出演
その後はハリウッド進出までされたとか
地道にコツコツ真摯に続けてれば誰かが見ててくれるんだ…と希望をくれますね
一躍有名になった「侍タイムスリッパー」ですが
そこにも出演予定だったそうなのですが
惜しくもお亡くなりになり出演叶わず…
なので、この出演作である「ごはん」
もう一つの侍タイムスリッパーといえる
奇跡の作品といえるのじゃないだろうか!
「ごはん」はヒカリの父が亡くなったところから始まるので
中盤過ぎまでほとんど父親(井上肇さん)の姿は出てこないんですけど
(ヒカリの回想にたまに出てくるくらい)
終盤、ヒカリがようやく米を完成させ
父が植えた最後のごはんを味わうシーンに重ねて
父親のこれまでを振り返る映像が怒涛のように流れます
音声もない映像だけのシーンですが…
圧巻でした🥹
父の米作りに対する想い、妻や娘に対する想いが、表情だけで伝わる
やがて父の命が閉じるそのとき
父の目の裏に広がったのはやはり
風にそよぐ青田、黄金色の稲穂の海です
米作りにささげた人生がありました
一膳のごはんに
今日も感謝!