最終回を迎えつつある夏ドラマの話でもしようかな
前回の夏ドラ話

今回は
「こんばんは、朝山家です」
ネタバレ注意!!

正直、今期いちばん注目してました
世間の誰もが何食わぬ顔で隠してるような
ありふれた家庭の恥部
が、これでもかと表現されててなんだか観てて安心する〜
散らかりまくった部屋
イライラして口汚い言葉遣い
夫を立てる?父親を立てる?なにそれ?
とてもじゃないけど子供の見本にならない親の言動
一生懸命ではあるけど、とにかく余裕がないし優しくもなれない
みんな、けっこうこんなモンだよな!?
生きるってそういうコトだろ!?
なんなんだよ

朝山家の妻がイラつけばイラつくほど
私は共感しまくりでした
ただ、朝山家の夫は朝ドラ脚本家なんていう輝かしい職業についており
そんな夫に対しても家事の不出来などでイラつくもんなんだ…

とは思ったが、まあそういうもんかもなぁとは思う
しかし、最終話直前
このドラマ無理かも…という展開が
こっからネタバレ大注意
中ちゃんという、夫の友人が死にます
中ちゃんという人物は、売れない役者の卵でした。
バイトをしながら役者としてはほぼ仕事がなく
朝山家の夫と酒を飲んではくだをまく間柄。
金に困っており、朝山夫妻からちょいちょい借金などもしていたのですが
最後に会った夜、
たまたまイライラしていた夫はまた借金を頼む中ちゃんにけっこうな暴言を吐き
その数日後、中ちゃんは自死のような事故で命を落とします
まあこれだけでも後味は悪いけど
たまたまこちらも精神が安定しないときで、
あの時あんなこと言わなければ…という不幸が生まれることはあるし
これがすべて夫のせいだとは言わない
ただ私がいちばん納得いかなかったのが
朝山夫妻、
中ちゃんに引っ越し手伝わせたり
留守中に息子の面倒見てもらったりしてたんだよね〜
いいように使ってるじゃん

引っ越しにはバイト代を渡す描写があったり
食事を提供する場面はちょくちょくありましたが
夫妻は中ちゃんに何度頼まれても
自身の作品に役者として中ちゃんを起用することはなかった
え…
なんかひどくね?
引っ越し屋もシッターも本来なら有料サービスですよ
それを、中ちゃんの優しい(だらしない)性格につけこんで搾取しといて
さすがに感謝がなさすぎやしないか?
しかも、最後に夫が中ちゃんに吐いた暴言

「頼るなら身内を頼れよ!」
いや、おまいう〜!
※訳:お前が言う?
引っ越し!子供の面倒!
身内の問題を中ちゃんに頼りまくってきただろ!
百歩ゆずって、朝山家の夫は常識はずれのボンヤリしたタイプだから仕方ないとしても
あれだけいつも
夫の常識のなさを容赦なく糾弾していた妻さえも
中ちゃんに奉仕させて当然と思っていたのですか…?
その矛盾に気づいてからなんかだんだん無理になってきて。
しかも、中ちゃんの訃報を聞いた朝山夫妻は
「とりあえず今映画撮ってるしそっちに集中しよう。」
と、ガン無視
えーーー!!!
サイテーーー!!
そして、朝山家のふたりの子どもたちも

「中ちゃん死んだとか知らん。葬式行かん。スマホ貸せ」
もうやだなにこのサイコパス一家〜!?
面倒見てもらってただろ!
まあ、子供らは突然の訃報に動揺して咄嗟に拒否してしまったという感じなんだが
それに対して朝山夫のセリフ

「おまえら!中ちゃんに世話になっておいて、悲しくないのか!?」
いや、おまいう〜!(2回目)
最終回でやっと、夫妻は中ちゃんのお別れ会に行くんですが
中ちゃんの遺影に向かって夫がかけたコトバ

「俺、いつか中ちゃんのことドラマか映画のネタにするよ!!」
えーーー!!
中ちゃんを役者として使ってあげなかったのに
自分のメシのタネにはするよ!宣言…
ほんまもんのサイコパスですか?
というように、なんだかだんだん空恐ろしい気分になってしまいました
中ちゃん死亡のくだりはマジでいらなかったよ…

このドラマ、原作は脚本家の足立紳さんのエッセイらしいんですけど
中ちゃんのエピソードも実話なのかなぁ…
だとしたら仕方ないけど…
個人的には、家の中ではバタバタしたり余裕がなかったりしても
基本的には周囲への小さな感謝は忘れない主人公でいてほしかったが…
私のこんな考えこそ、まやかしでしょうか?