映画
「あまろっく」


 

 優秀だが、他人にも厳しい優子(江口のりこ)は、

東京の大企業を突如リストラになり、故郷に帰ってきた


故郷の尼崎では母の亡き後、父(笑福亭鶴瓶)が町工場をやりながら

あいかわらず呑気に暮らしている


新しい仕事も見つからず、実家で腐る優子だが、

父はなんと、自分より45歳も若い早紀(中条あやみ)と再婚すると宣言する




ほっとんど前情報なく、江口のりこ主演というだけで観ました


だから漠然と、

「尼さんがロックバンドやる話」かなと

わりとマジで思ってましたが全然ちがった

真顔当たり前



「あまろっく」とは尼ロック
尼崎にある、河川を閉じて治水・船舶の通航などに役立つ巨大な水門のことらしいんです


それと同時に、「普段は居るだけだが、いざという時に人々を守る存在」
という意味でもあります


幼い優子には「工場の仕事もまじめにせず家でゴロゴロしてるだけ」に見えた父親が
いざというときは家族やまわりの人々を守って元気付ける、
「尼ロックのような人物」だったのだと気付きます


自分より20も若い「継母」との出会いを通して
紆余曲折ありながら、
いつしか優子も「尼ロックのような人間になる」と決意する物語


なんですけれど、


ちょっとわたしこころが汚れているのか、


ところどころうまくいきすぎというか
それどうなの〜?とか思っちゃって!



まず笑福亭鶴瓶と中条あやみが結婚ってどうよ
ニヤニヤまあ言うなって
すぐ子供を作ってるってのもなんか受け入れがたいぃい


そして、20も若い継母と偏屈な優子のキャラからして
とうぜん「優子が継母に反発する」というくだりがあるとは予想してましたが


いや、優子が拒絶するのもあたりまえだって


なんかこの早紀という女性
「悪気なくデリカシーのない人物」に思えてしまって
観ているわたしですら受け入れがたかった真顔



早紀の強引な後押しにより、優子はトントン拍子に結婚することになるんですが、
まあ相手の男性はいい人そうなので結果オーライとして


いよいよ優子が婚約者について海外に渡るという直前に
実家の町工場が大ピンチ!!


早紀が身重の体を押して無茶をするのを、
優子は体を優先しなさいと止めるのですが


その時に放った早紀のセリフ
「出ていく人は黙ってて!!」


エエエ〜!?
アンタが強引に推し進めてきた結婚なのにいまさらそんな被害者ぶるんですか?



結果的に優子は「自分が尼ロックになる」と決意しハッピーエンドを迎えるのですが


それで良かったんか優子…?
なんかいろんなものを犠牲にした気が…滝汗


あれこれふりまわされて優子が気の毒。
優子優しすぎ!
という感想でした


継母どころか保護者にさせられてないですか?
それこそが「尼ロック」という存在なのか…ゲッソリ


早紀と優子がいっしょにウェディングドレスを着るラストもいまいちよくわからん
はっ…!もしかしてこれ
「精神的な百合」を描いた作品なのかな…?
だとしたら優子の献身も頷ける…!
などと、意味不明なことまで考えてしまいました



ツッコミばかりしましたが、
感動できなくもないし、おもしろいはおもしろい
見たあとの気分はまあまあ良い映画でした





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