「現代生活独習ノート」
津村記久子


 

1話目

「レコーダー定置網漁」


入社志望の大学生たちのSNSをチェックする仕事ですっかり精神が疲弊した主人公

10日間のリフレッシュ休暇を取ることにした


ヒマにまかせ、たまたま録画されていたテレビ番組をひたすら見続けていると…





8話から成る短編集です

なんとなくどのお話も

「現代だからこそある歪み」

がテーマになっているように感じました



1話目は、

情報過多とそれによる疲れが描かれていると思いました



学生たちのSNSを観ることに疲れた主人公が、

たまたま録画されてたユルい情報番組なんかを観続けているうちに

なぜか元気がでてくるのが印象的です



主人公が観ていたのは地方局の情報バラエティ番組かなと想像しました

ローカルで、ユルくて、同じような出演者がかわりばんこにでてるみたいなね



学生のSNSもローカルテレビの情報番組も

情報が多いのにはかわらないのに

精神への影響はどうしてこうも正反対なのか



それはやっぱり

この情報を見ろ!自分を見ろ!自分が正しい!他はぜんぶ間違い!

という

があるかないかだと思うのねー😌



情報番組も、お料理やら天気やら旅コーナーなどあるゆることをやってるんたが

「こんなのもあるよ〜」「よかったら試してね〜」

くらいのユルさがある



そして、よくも悪くも万人向けで、

誰か一個人の思想をずっと押し付けられる感じはない



主人公は、お料理コーナーで観た料理を作ってみたり

豆知識コーナーで知った豆知識を試したり

もともと情報の感受性が強めである



自己顕示欲ギンギンの就活生のSNSなんてそりゃ疲れるよね😌



尖ったところの無いエンタメは批判されがちだけど

安らぎもあるんだよね



やはり、受け取る側の心の余地を残すってのが大事ですよね


とここまで書いて

自分のブログもそうとう自己顕示欲高くて恥ずかしくなる


うっかり読んで疲弊してしまった人いたらごめーんネ(軽い)






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