「まぬけなこよみ」
津村記久子
毎回、「四季のことば」をテーマに綴るエッセイ集

1年の行事や、季語にまつわるエッセイです
淡々とした文章のなかに
毎回ちょいちょい笑える箇所があって
ふふっと小さく声を出して笑ってしまいます
そして著者の
苦手なものはとことん苦手だが、好きなものは敬意をもって楽しむ
という姿勢がいいなと思いました
節分のお参りや、お花見や、じゃがいもに対しての真摯な姿勢は
私もなんだか真似したくなりました
生活の細部が輝きそうな感じがして。
かと思うと
「キンモクセイ」のお題の回には
ほぼずっと芳香剤「サワデー」の話をしていたりして
腰砕けました
短いお話がたくさん詰まっていて
スキマ時間にも読めます
が、ついついもう1話、と読み進めたくなります
自分の体験と重なるエピソードはそう多くないのに、
なんだかものすごく懐かしい気分にもなりました
イラストも可愛くて良いです