映画
「彼らが本気で編むときは、」


 

母親にネグレクトされ気味の小学生、トモは

母親が姿を消すたびに叔父のマキオの家に身を寄せる


久しぶりに訪れたマキオの家には

恋人のリンコさんが同棲していた。


リンコさんは、間違えて体だけ男性に生まれてきた女性



彼らが本気で編んでいたモノは

チ●コのかたちの編みぐるみでした!



いやふざけてるわけじゃなくてマジなんよ


まぁ、彼らが(というかリンコさんが)そんなコトを始めたのにも理由があるんだが



とりあえずマジで

生田斗真の女装が綺麗!



ちょっとゴツめの女性として充分日常生活に困らないレベルかと。

ふつうに私より綺麗よニヤニヤあたりめーだろ



そしてね、劇中で彼ら

チ●コチ●コたまにオッパイって言い過ぎなんよ



べつにリンコさんてあけすけなニューハーフキャラってわけでもないのに

むしろ不自然なほどチ●コチ●コ言うじゃない


まあ、そこに並々ならぬ想いがあるのかもしれませんが



トモにしてみたら慕ってる叔父さんちに行ってみたら

恋人と同棲してたってだけでもちょっと引くのに



風呂上がりの叔父さんに

トモにしてみたら初対面の恋人が

「チ●コの裏まで洗った!?」とか言ってたら

普通に引くわ

元男性とか関係なく引くわ(笑)




LGBT題材の作品って、近年ほんと多いですね



私がそれらを観て少し違和感があるのは、

うまく受け止められない側の存在も認めてくださいよ

ってこと



例えば親しい人が

実は心と体の性別が違うとか、

ヘテロセクシャルじゃないと知ったら


それで嫌いになったり疎遠にしたいと思うことは無いですが

まあ戸惑いは当然ありますよね


うまいことパッと受け入れて、

相手が不快じゃない言葉をかけられる自信もないし



リンコさんが一泊入院することになり、

男性の病室をあてがわれたことで

恋人のマキオ(桐谷健太)が憤るシーンがあるのですが…



私としては

辛いけれど、仕方ないかなと…



たとえば、女性病棟に入院したとして、

他の女性患者の戸惑いは無視ですか…?

って思うもん



リンコさんは戸籍がまだ男性だけれども

生殖器も手術していて、

まぁ乱暴にいえば女性を犯したりは物理的にもありえないわけですけど



そういう判断の仕方だと、

トランスジェンダーの患者が来院したときは

「体をどこまで改造してるか」チェックが必要になるわけで、

そんなチェックこそ屈辱的な差別では?


やはりこれは戸籍上の判断に頼らざるを得ないかと




それでもどうしてもマキオがリンコさんの尊厳を守りたいというのなら、

看護師にキレるより、一泊40万の個室を用意するのが愛じゃない?

って思っちゃったよね真顔



ちゃんと知って受け入れること

そもそも知りもしないこと

知ってもどう受け入れていいか戸惑うこと

受け入れられないから迫害すること


↑これらはぜんぜん違うことだと思うもん



マキオとリンコとトモが楽しく生活しているところへ

ある人の差し金で児童相談所の職員が虐待や略取を疑ってやってくるんですけど



その、児童相談所の職員(江口のりこ)が個人的にはとてもリアルというか、

良いと思った


はじめは、リンコさんを見て明らかにギョッとするけど


トモが大事に育てられ

リンコさんに心から懐いている様子を見て

少し安心した様子で帰っていくんです

(ぜんぜんセリフがないんだけど多分そう)



ギョッとはするよ。それは仕方ない。

でもよく知れば、ちゃんと判断する


だから戸惑う側の人も許してください。

という気持ちになった



そしてこの映画では、LGBTだけでなく
他にも
「あたりまえ」とか「普通」に苦しめられる人々が出てくる


妻なんだから、夫の浮気を許すべきだとか。
母親は子供にセーターを編むべきだとか。

母親なんだから、育児が好きであるべきだというのもそう。


トモの母親はさ…
ほんとクッソなんだけど。
ムキー女だから仕方ないとか知らねえよ。産んだら育てるしかねーんだよ!


でも、やっぱりいるんだよ
母親だけど育児に向いてない
子供をうまく愛せない人って


それもまた、マイノリティの存在かもしれないけど
本人にしたら理由もわからずもがいているかもしれない


糾弾するところしか無いかもしれないけど
真顔イヤ実際クソでしかないし。


LGBTだけみんなでもろ手を挙げて受け入れて配慮してあげるべきで
その他のマイノリティは本人の落ち度とばかりに責めるだけってのもなんとなく違和感がありますね…


トモの最終決断は
「えーーーなんで!?涙」と思っちゃったけど

それでも、
そんなマイノリティに少しだけ手を差し伸べるという意味なのかなぁ…


それともただ単に、母親というものの呪縛か…


とりあえず、今後もなんかあったら
トモはさっさと家出しな!!