C級フルーツパフェ
吉川トリコ
コレの続きです

最終話
「運命の青」
梶美津子は、中学のときから
同級生男子・ミキモトの「運命の女」になるためだけに生きている

見た目の良いミキモトはモテるけど
実際はそんなに魅力的な男性ではない
むしろ普通程度のまあまあクズだと思う
だけども美津子にとっては唯一無二で、
ミキモトを好きじゃなくなる日なんて想像もできない
美津子のそばには、
さりげなーく「ちょうどよい」男性もちらほらいるにも関わらず
美津子は完全スルーーである
でも、そういうもんかもなと思ったよ
完璧だから好きになったんじゃない
完璧だから夢中になったんじゃない
完璧だから忘れられないんじゃない
そんな美津子は美津子で、もうなりふりかまわない
はっきり言ってみっともないほどである
脈なんかなくても、無理矢理に「運命」を感じて
相手に疎まれていると薄々感づいても突き進まずにいられない
そういうみっともない恋を
私もどこかで経験したことがある気がした
父の日早割