ふたり狂い
真梨幸子
 

 

あるいくつかの事件に関わる

「ふたり」の狂気の関係性の連作集


どちらかの狂気が、もう一人に伝染し

さらに世界を捻れさせる




まーーたやっちまった…チーン


見てコレ下差し





この時上差しもそうだったんですが



わたし、真梨幸子作品はどうも

それぞれの人物の関連性が整理できなくて



紙に書き出して整理してみるんですけど


結局モヤモヤっていう



要はね、この作品では



①売れっ子小説家と売れないお笑い芸人の

ストーカー・傷害事件

(ちなみに、加害者と被害者を入れ替えて2回)


②勝手に妻だと言い張るおかしな女性のエピソード


③デパートの惣菜に異物混入事件


④先ほどの③に関連した殺人事件


⑤マンションで起きた逆恨み人違い殺人事件


⑥先ほどの⑤と同じマンションで起きた痴話喧嘩殺人事件



だいたいこれらのエピソードのどれかにクローズアップしながら

それぞれの事件との関連を匂わせつつ



共通するのは、

めっちゃ狂った人がいて周囲までも感化される

狂った人視点では、自分はまともだと思ってる

ってところかな



これがこの小説の醍醐味なのかもしれないが、あえて言う

話、関連させないほうがよかったんじゃ…?



連作集の、ひとつひとつの話は面白いんですよ

妄想に狂わされる人

誰かの思い込みが真実のように流布される現象

やってはいけないと思えば思うほどやりたくなる心理

「集団ストーカー」に悩まされる人の心理

など



でもね、ゆるーくつながりを匂わすから関連性がどうしても気になって

話に身が入らない


さきほどのような相関図なんて書いてみたりして



結果

そんなに関連しているようなしていないような

関連しててもしてなくてもあまり変わらないような…



ならいっそ、まったく別の話としてくれたほうが

スッキリ楽しめたような…


と、単純な思考回路の私は理解が追いつかずモヤモヤしてしまったもやもやもやもや



真梨幸子作品は私には難しいのかもしれませんね…

(それでも見つけると読みたくなる)