「卒業するわたしたち」
加藤千恵
コレの続きです

「最低のホットケーキ」
奈緒美が小三の春、突然パパから連れていかれたのは
パパの愛人のカスミさんの部屋
ものすごい綺麗でオシャレなマンションだけど、なんだか人形の家みたい
カスミさんは、たくさんの美味しいお菓子と、手作りのまずいホットケーキを出してくれた
奈緒美はパパにいてほしいのに
カスミさんは、パパのこと、好きすぎていなくなればいいのにと泣いた
まあとりあえず
奈緒美のパパが糞
なんでそんな気持ち悪い行動とるんだい?
愛人が娘になんかしたら…とか思わんの?
こんなことして、奈緒美もカスミさんも全然ハッピーじゃない
パパの独りよがりがキモい
奈緒美のパパに対する「好き」と
カスミさんのパパに対する「好き」の違いが対照的だが
そんなのあたりまえ体操
てか、そのふたつを比べる意味ってあります?
奈緒美にとって、その日はなにからの「卒業」だったんだろう
その日奈緒美は、親なんて完璧じゃなくて
「親」として以外の顔もいくつも持つんだと知った
ある意味
「なにも知らない少女」からの卒業だろうか
こんなやり方しなくたって、だれでもそれくらい
そのうち知っていくことなんだけどね
